Solaris のシステム管理 (IP サービス)

Oracle Solaris IP フィルタとは

Oracle Solaris IP フィルタは、Oracle Solaris のファイアウォールソフトウェアとして SunScreen ファイアウォールを置き換えます。SunScreen ファイアウォール同様、Oracle Solaris IP フィルタは、ステートフルパケットフィルタリングとネットワークアドレス変換 (NAT) を行います。Oracle Solaris IP フィルタには、ステートレスパケットのフィルタリングとアドレスプールの作成と管理を行う機能もあります。

パケットのフィルタリングは、ネットワークベースの攻撃に対する基本的な保護を提供します。Oracle Solaris IP フィルタは、IP アドレス、ポート、プロトコル、ネットワークインタフェース、およびトラフィックの転送方向を元にフィルタリングを行うことができます。また、発信元 IP アドレス、宛先 IP アドレス、IP アドレスの範囲、またはアドレスプールによってもフィルタリングを行うことができます。

Oracle Solaris IP フィルタは、オープンソースの IP Filter ソフトウェアをベースにしています。オープンソースの IP Filter のライセンス契約、作者、および著作権宣言文を参照するためのデフォルトパスは、/usr/lib/ipf/IPFILTER.LICENCE です。Oracle Solaris がデフォルト以外の場所にインストールされている場合は、所定のパスを修正して、インストールした場所にあるファイルにアクセスします。

オープンソースの IP Filter の情報源

Darren Reed によるオープンソースの IP Filter ソフトウェアのホームページは、http://coombs.anu.edu.au/~avalon/ip-filter.html にあります。このサイトには、オープンソースの IP Filter に関する情報が含まれており、チュートリアル「IP Filter Based Firewalls HOWTO」(Brendan Conoboy および Erik Fichtner、2002) へのリンクも含まれています。このチュートリアルは、BSD UNIX 環境でファイアウォールを作成する方法を手順ごとに説明しています。このチュートリアルは BSD UNIX 環境向けに書かれていますが、Oracle Solaris IP フィルタの構成にも関連しています。