Solaris のシステム管理 (IP サービス)

DHCP マネージャについて

DHCP マネージャは、DHCP サービスで管理作業を実行するために使用するグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) ツールです。

DHCP マネージャウィンドウ

DHCP マネージャウィンドウの外観は、DHCP マネージャが動作するシステムで DHCP サーバーがどのように構成されているかによって異なります。

システムが DHCP サーバーとして構成されている場合、DHCP マネージャはタブ形式のウィンドウを使用します。作業に応じて適切なタブを選択してください。DHCP マネージャには次のタブがあります。

DHCP サーバーで DHCP マネージャを起動すると、次のような DHCP マネージャのウィンドウが表示されます。

図 15–1 DHCP サーバーシステム上の DHCP マネージャ

「アドレス (Addresses)」タブを表示しています。タブ内には、ネットワーク番号、クライアント名、およびリース情報が表示されています。

サーバーが BOOTP リレーエージェントとして構成されている場合、DHCP マネージャウィンドウにはこれらのタブは表示されません。BOOTP リレーエージェントでは、これらのタブの情報は必要ないからです。BOOTP リレーエージェントの属性を変更し、DHCP マネージャを使用して DHCP デーモンを停止または起動することだけが可能です。次の図は、BOOTP リレーエージェントとして構成されたシステム上で起動した場合の DHCP マネージャウィンドウです。

図 15–2 BOOTP リレーエージェント上の DHCP マネージャ

ウィンドウ内の「BOOTP リレー」タブを表示しています。このサービスメニューでリレーサービスを管理します。

DHCP マネージャのメニュー

DHCP マネージャのメニューには、次の項目が含まれます。

DHCP マネージャが BOOTP リレーエージェントで実行されている場合、「編集 (Edit)」メニューと「表示 (View)」メニューは使用できません。

すべての DHCP 管理機能は、「編集 (Edit)」メニューと「サービス (Service)」メニューで実行されます。

「編集 (Edit)」メニューにあるコマンドを使用して、選択されているタブの項目を作成、削除、変更できます。この項目には、ネットワーク、アドレス、マクロ、オプションがあります。また、「アドレス (Addresses)」タブが選択されている場合、「編集 (Edit)」メニューはウィザードも表示します。このウィザードは、ネットワークと複数の IP アドレスを容易に作成できるダイアログのセットです。

「サービス (Service)」メニューは、DHCP デーモンを管理するためのコマンドを表示します。「サービス (Service)」メニューでは、次のタスクを実行できます。

DHCP マネージャの起動と停止

DHCP マネージャを DHCP サーバーシステムで実行する場合、スーパーユーザーとして実行する必要があります。DHCP マネージャをリモートから実行する必要がある場合には、X Window リモート表示機能を使用して、表示画面を使用しているシステムに送信できます。

ProcedureDHCP マネージャを起動および停止する方法

  1. DHCP サーバーシステムでスーパーユーザーになります。

  2. (省略可能) リモートで DHCP サーバーシステムにログインしている場合、次の手順でローカルのシステムに DHCP マネージャを表示できます。

    1. ローカルシステムで次のように入力します。


      # xhost +server-name
      
    2. リモートの DHCP サーバーシステムで次のように入力します。


      # DISPLAY=local-hostname;export DISPLAY
      
  3. DHCP マネージャを起動します。


    # /usr/sadm/admin/bin/dhcpmgr &
    

    DHCP マネージャウィンドウが開きます。サーバーが DHCP サーバーとして構成されている場合には、「アドレス (Addresses)」タブが表示されます。サーバーが BOOTP リレーエージェントとして構成されている場合には、タブは表示されません。

  4. DHCP マネージャを停止するには、「ファイル (File)」メニューから「終了 (Exit)」を選択します。

    DHCP マネージャウィンドウが閉じます。