Solaris のシステム管理 (IP サービス)

DHCPv6 クライアントはネットワーク構成情報をどのように管理するか

クライアントとサーバーの間の DHCPv6 通信は、クライアントがサーバーを見つけるために要請メッセージを送信することによって開始されます。応答として、DHCP サービスに使用可能なすべてのサーバーが通知メッセージを送信します。サーバーのメッセージには、複数の IA_NA (非一時アドレス用アイデンティティーアソシエーション) レコードに加え、サーバーが提供できるほかのオプション (DNS サーバーアドレスなど) が含まれています。

クライアントは、独自の IA_NA/IAADDR レコードを要求メッセージに設定することにより、特定のアドレス (またはその複数) を要求できます。通常、クライアントが特定のアドレスを要求するのは、古いアドレスが記録されており、可能な限り同じアドレスがサーバーから提供されることを望む場合です。クライアントの動作にかかわらず (クライアントがまったくアドレスを要求しない場合でも)、サーバーは 1 つの DHCPv6 トランザクション用に任意の数のアドレスをクライアントに提供することができます。

クライアントとサーバーの間で行われるメッセージのやり取りは次のとおりです。

通知メッセージ内の優先値が 255 であれば、DHCPv6 クライアントはただちにそのサーバーを選択します。もっとも優先値の高いサーバーが応答しない場合や要求メッセージに正常な応答を返すことができない場合、クライアントは、取得済みの通知メッセージの中で優先値の高いものから順にサーバーを検索します。すべての通知メッセージの検索が終わると、クライアントは再び要請メッセージを送信して処理を繰り返します。

選択されたサーバーは、要請メッセージまたは要求メッセージへの応答として、割り当てるアドレスと構成パラメータを含む応答メッセージを送信します。