この節には、既存の IPMP グループとこれらのグループを構成するインタフェースを維持する作業を記載します。「IPMP グループの構成」の説明に従って、すでに IPMP グループを構成していることが前提です。
IPMP グループ構成を持つシステムで、スーパーユーザーまたは同等の役割になります。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
インタフェースが属するグループなど、インタフェースに関する情報を表示します。
# ifconfig interface |
適切な場合は、インタフェースの IPv6 情報を表示します。
# ifconfig interface inet6 |
hme0 のグループ名を表示するには、次のように入力します。
# ifconfig hme0 hme0: flags=9000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 2 inet 192.168.85.19 netmask ffffff00 broadcast 192.168.85.255 groupname testgroup1 |
IPv6 情報だけのグループ名を表示するには、次のように入力します。
# ifconfig hme0 inet6 hme0: flags=a000841<UP,RUNNING,MULTICAST,IPv6> mtu 1500 index 2 inet6 fe80::a00:20ff:feb9:19fa/10 groupname testgroup1 |
IPMP グループ構成を持つシステムで、Primary Administrator の役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
IPMP グループへインタフェースを追加します。
# ifconfig interface group group-name |
interface で指定したインタフェースが、IPMP グループ group-name のメンバーになります。
hme0 を IPMP グループ testgroup2 に追加するには、次のコマンドを入力します。
# ifconfig hme0 group testgroup2 hme0: flags=9000843<UP ,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4,NOFAILOVER> mtu 1500 index 2 inet 192.168.85.19 netmask ff000000 broadcast 10.255.255.255 groupname testgroup2 ether 8:0:20:c1:8b:c3 |
ifconfig コマンドの group パラメータに空文字列を指定すると、インタフェースが現在の IPMP グループから削除されます 。グループからインタフェースを削除する場合は、慎重に行う必要があります。IPMP グループのほかのインタフェースに障害が発生している場合、障害経路の迂回が行われていることがあります。たとえば、hme0 に障害が発生し、すべてのアドレスが、同じグループに属する hme1 に移されたとします。このグループから hme1 を削除するとin.mpathd デーモンはこれらの障害経路の迂回が行われたアドレスをグループ内のほかのインタフェースに戻します。正常に動作しているインタフェースがグループ内になければ障害経路の迂回が行われず、すべてのネットワークアクセスは維持できません。
同様に、グループ内のインタフェースを unplumb する必要がある場合は、まずインタフェースをグループから削除する必要があります。そのあと、構成されたすべての IP アドレスを確実に維持します。これは、グループから削除されるインタフェースの構成を in.mpathd デーモンが再現しようとするからです。インタフェースを unplumb する場合は、その前に構成が再現されていなければなりません。フェイルオーバーの前後のインタフェースの見た目については、「インタフェースのフェイルオーバー時の処理」を参照してください。
IPMP グループ構成を持つシステムで、Primary Administrator の役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
IPMP グループからインタフェースを削除します。
# ifconfig interface group "" |
引用符 ("") は空文字列を表します。
hme0 を IPMP グループ test から削除するには、次のコマンドを入力します。
# ifconfig hme0 group "" # ifconfig hme0 hme0: flags=9000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 2 inet 192.168.85.19 netmask ffffff00 broadcast 192.168.85.255 # ifconfig hme0 inet6 hme0: flags=a000841<UP,RUNNING,MULTICAST,IPv6> mtu 1500 index 2 inet6 fe80::a00:20ff:feb9:19fa/10 |
インタフェースが既存の IPMP グループに属している場合は、新しい IPMP グループにインタフェースを配置できます。この場合、現在の IPMP グループからインタフェースを削除する必要はありません。新しいグループに追加されたインタフェースは、既存の IPMP グループから自動的に削除されます。
IPMP グループ構成を持つシステムで、Primary Administrator の役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
新しい IPMP グループへインタフェースを移動します。
# ifconfig interface group group-name |
インタフェースを新しいグループに追加すると、そのインタフェースは現在のグループから自動的に削除されます。
インタフェース hme0 の IPMP グループを変更するには、次のように入力します。
# ifconfig hme0 group cs-link |
このコマンドは、hme0 インタフェースを IPMP グループ test から削除し、グループ cs-link に追加します。