Solaris のシステム管理 (IP サービス)

ProcedureIKE の事前共有鍵を更新する方法

この手順では、一定の間隔で既存の事前共有鍵を置き換えたい場合を想定しています。

  1. システムコンソール上で、Primary Administrator の役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。

    Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。


    注 –

    リモートログインすると、セキュリティー上重要なトラフィックが盗聴される恐れがあります。何らかの方法でリモートログインを保護していても、システムのセキュリティーがリモートログインセッションレベルに低下します。セキュリティー保護されたリモートログインには、ssh コマンドを使用してください。


  2. 乱数を生成し、適切な長さのキーを作成します。

    詳細については、「Solaris System で乱数を生成するには」を参照してください。Solaris システムが ASCII 形式を必要とするオペレーティングシステムと通信する場合、事前共有鍵を生成する方法については、例 23–1 を参照してください。

  3. 現在の鍵を新しい鍵で置き換えます。

    たとえば、ホスト enigmapartym において、 /etc/inet/secret/ike.preshared ファイルの key の値を、同じ長さの新しい番号で置き換えます。

  4. 新しい鍵をカーネルに読み込みます。

    • Solaris 10 4/09 リリース以降では、ike サービスを更新します。


      # svcadm refresh ike
      
    • Solaris 10 4/09 リリースより前のリリースを実行している場合は、in.iked デーモンを強制終了および再起動します。

      1. in.iked デーモンの特権レベルをチェックします。


        # /usr/sbin/ikeadm get priv
        Current privilege level is 0x0, base privileges enabled

        コマンドから 0x1 または 0x2 の特権レベルが戻された場合には、鍵情報を変更できます。0x0 の特権レベルでは、鍵情報を変更または表示する操作を行うことはできません。デフォルトでは、in.iked デーモンは 0x0 の特権レベルで実行されます。

      2. 特権レベルが 0x0 の場合、デーモンを強制終了および再起動します。

        デーモンを再起動すると、ike.preshared ファイルの新しいバージョンを読み取ります。


        # pkill in.iked
        # /usr/lib/inet/in.iked
        
      3. 特権レベルが 0x1 または 0x2 である場合、ike.preshared ファイルの新しいバージョンを読み取ります。


        # ikeadm read preshared