Solaris のシステム管理 (IP サービス)

IPv6 の接頭辞

IPv6 アドレスの左側は接頭辞を含みます。この接頭辞は、IPv6 パケットの経路制御に使用されます。IPv6 接頭辞のフォーマットは次のとおりです。

接頭辞/長さ (ビット数)

接頭辞の長さは CIDR (クラスレス相互ドメイン経路制御) 表記で表現されます。CIDR 表記とは、アドレスの終わりにスラッシュを付けて、その後ろに接頭辞の長さ (ビット数) を表します。CIDR フォーマットの IP アドレスについては、「IPv4 CIDR アドレス指定スキーマの設計」を参照してください。

IPv6 アドレスの「サイト接頭辞」は、IPv6 アドレスの左側の 48 ビット (最大) です。たとえば、2001:db8:3c4d:0015:0000:0000:1a2f:1a2b/48 という IPv6 アドレスのサイト接頭辞は、左側の 48 ビットである 2001:db8:3c4d に含まれています。この接頭辞を表現するには、ゼロを圧縮して、次のような表記を使用します。

2001:db8:3c4d::/48


注 –

2001:db8::/32 という接頭辞は、この例だけで使用される特別な IPv6 接頭辞です。


サブネット接頭辞」を指定すると、ルーターまでの内部ネットワークトポロジも定義できます。次に、IPv6 のサブネット接頭辞の例を示します。

2001:db8:3c4d:15::/64

サブネット接頭辞は常に 64 ビットを含んでいます。サブネット接頭辞の 64 ビットには、サイト接頭辞の 48 ビットとサブネット ID の 16 ビットが含まれます。

次の接頭辞は、特別な目的のために予約されています。

2002::/16

6to4 経路制御接頭辞が続くことを示します。

fe80::/10

リンクローカルアドレスが続くことを示します。

ff00::/8

マルチキャストアドレスが続くことを示します。