Solaris のシステム管理 (IP サービス)

IPv6 パケットヘッダーの書式

IPv6 プロトコルは、基本 IPv6 ヘッダー、IPv6 拡張ヘッダーを含むヘッダーセットを定義します。次の図は、IPv6 ヘッダーに使用されるフィールドとその順序を示します。

図 11–3 IPv6 基本ヘッダーの書式

次の図は、ソースと宛先アドレスを含む 8 つのフィールドを構成する 128 ビットの IPv6 ヘッダーを示します。

次のリストは、各ヘッダーフィールドの機能について説明します。

IPv6 拡張ヘッダー

IPv6 オプションは、IPv6 ヘッダーとトランスポート層の間の独立した拡張ヘッダーにあります。パケットが最終的な宛先に到着するまで、その配送パスに存在するルーターは、ほとんどの場合 IPv6 拡張ヘッダーを確認または処理しません。そのため、オプションを含むパケットを処理するルーターの性能が大幅に改善されました。IPv4 では、オプションがある場合、ルーターですべてのオプションを調べる必要がありました。

IPv4 オプションとは異なり、IPv6 拡張ヘッダーの長さは任意です。またパケットに組み込むことのできるオプションの合計数が 40 バイト以内に限定されない点があります。この機能とその処理方法によって、IPv4 では非現実的であった機能を IPv6 オプションが使用できるようになりました。

後続のオプションヘッダー (およびそのあとのトランスポートプロトコル) を処理する際の性能を強化するため、IPv6 オプションは常に 8 オクテットの整数倍の長さです。この 8 オクテットの整数倍という長さにより、後続ヘッダーのバイト境界が維持されます。

次の IPv6 拡張ヘッダーが現在、定義されています。