IPv6 オプションは、IPv6 ヘッダーとトランスポート層の間の独立した拡張ヘッダーにあります。パケットが最終的な宛先に到着するまで、その配送パスに存在するルーターは、ほとんどの場合 IPv6 拡張ヘッダーを確認または処理しません。そのため、オプションを含むパケットを処理するルーターの性能が大幅に改善されました。IPv4 では、オプションがある場合、ルーターですべてのオプションを調べる必要がありました。
IPv4 オプションとは異なり、IPv6 拡張ヘッダーの長さは任意です。またパケットに組み込むことのできるオプションの合計数が 40 バイト以内に限定されない点があります。この機能とその処理方法によって、IPv4 では非現実的であった機能を IPv6 オプションが使用できるようになりました。
後続のオプションヘッダー (およびそのあとのトランスポートプロトコル) を処理する際の性能を強化するため、IPv6 オプションは常に 8 オクテットの整数倍の長さです。この 8 オクテットの整数倍という長さにより、後続ヘッダーのバイト境界が維持されます。
次の IPv6 拡張ヘッダーが現在、定義されています。
経路制御 – 拡張経路制御 (IPv4 ルーズソースルートにあたる)
断片化 – 断片化および再結合
認証 – 整合性および認証、セキュリティー
セキュリティーペイロードのカプセル化 – 機密性
ホップバイホップオプション – ホップごとの処理が必要な特別なオプション
宛先オプション – 宛先ノードが判断するオプション情報