Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

ランダム待ち時間の上限の構成

トラフィックの重いネットワークや衝突率の高いネットワークでは、DA との通信が影響を受けることがあります。衝突率が高い場合、送信エージェントは、UDP データグラムを再転送する必要があります。再転送が発生しているかどうかは、snoop を使用して、SA サーバーとして slpd を実行しているホスト、および DA サーバーとして slpd を実行しているホストのネットワークトラフィックを監視することにより判断できます。SA サーバーとして slpd を実行しているホストから同じサービスについて複数のサービス登録メッセージが snoop トレースに現れる場合は、衝突の問題があると考えられます。

衝突は、ブート時の主要な問題となる場合があります。DA が最初に起動されると、DA は非要請通知を送り出し、SA はそれらの登録に応答します。SLP は、DA 通知を受け取ってから応答するまでにランダムな時間だけ、SA を待たせます。このランダムな待ち時間は、net.slp.randomWaitBound によって制御される最大値を使って均等に分散されます。デフォルトのランダム待ち時間の上限は 1000 ミリ秒 (1 秒) です。