Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

PPP に影響を与える一般的な通信の問題

次の表は、「通信の問題を診断し解決する方法」の作業で出力されるログに関連する症状を説明したものです。

表 21–3 PPP に影響を与える一般的な通信の問題

症状 

問題 

解決方法 

too many Configure-Requests メッセージ

あるピアがほかのピアを認識できません。 

次の問題を確認します。 

  • マシンまたはモデムの配線が間違っていないか。

  • モデムの構成に不適切なビット設定がないか、あるいは間違ったフロー制御がないか。

  • chat スクリプトが誤っていないか。この場合は、表 21–5 を参照してください。

pppd debug の出力は LCP が起動していることを示しているが、より上位のプロトコルが失敗したか、あるいは CRC エラーを示している

非同期制御文字マップ (ACCM) が正しく設定されていません。 

default-async オプションを使用して ACCM を標準のデフォルトである FFFFFFFF に設定します。まずコマンド行で pppd のオプションとして default-async を使用します。問題が解決したら、default-async/etc/ppp/options または call オプションのあとの /etc/ppp/peers/peer-name に追加します。

pppd debug の出力は IPCP が起動していることを示しているが、すぐに終了してしまう

IP アドレスの設定が間違っている可能性があります。 

  1. 間違った IP アドレスがないか確認するために、chat スクリプトを調べます。

  2. chat スクリプトに誤りがない場合は、ピアのデバッグログを要求し、ピアのログで IP アドレスを確認します。

接続のパフォーマンスが非常に低い 

フロー制御構成のエラー、モデム設定のエラー、不適切に設定された DTE レートなどにより、モデムが適切に構成されていない可能性があります。 

モデム構成を確認し、適宜調整します。