Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

.rhosts ファイルを使用する場合のセキュリティーの問題

.rhosts ファイルにはセキュリティー上、重大な問題があります。/etc/hosts.equiv ファイルはシステム管理者の制御下にあり、効率よく管理できますが、だれでも .rhosts ファイルを作成して、システム管理者が知らないうちに自分が選んだユーザーにアクセス権を与えることができます。

すべてのユーザーのホームディレクトリが 1 台のサーバー上にあって、特定のユーザーだけがそのサーバーに対してスーパーユーザーのアクセス権を持っている場合、ユーザーが .rhosts ファイルを使用できないようにするためには、スーパーユーザーとして、空の .rhosts ファイルを各ユーザーのホームディレクトリに作成します。次に、このファイルのアクセス権を 000 に変更します。こうしておけば、スーパーユーザーでも、そのファイルを変更することが難しくなります。これにより、ユーザーが .rhosts を無責任に使用することによって生じるセキュリティー問題を防ぐことができます。ただし、ユーザーが自分のホームディレクトリへの実効パスを変更できる場合、この方法は何の解決にもなりません。

.rhosts ファイルを確実に管理する唯一の方法は、それを完全に使用できないようにすることです。詳細は、.rhosts ファイルを検索して削除する方法」を参照してください。システム管理者は、システムを頻繁にチェックして、このポリシーに対する違反を調べることができます。このポリシーに対する例外は、root アカウントです。ネットワークのバックアップや他のリモートサービスを実行するには、.rhosts ファイルが必要な場合があります。