Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

メールゲートウェイ

「メールゲートウェイ」は、異なる通信プロトコルを実行するネットワーク間の接続を処理したり、同じプロトコルを使用する異なるネットワーク間の通信を処理するマシンです。たとえば、メールゲートウェイでは、SNA (Systems Network Architecture) プロトコルセットを実行するネットワークに、TCP/IP ネットワークを接続する場合もあります。

設定のもっとも簡単なメールゲートウェイは、同じプロトコルかメールプログラムを使用する 2 つのネットワークを接続するものです。このシステムでは、sendmail がドメインで受信者を見つけられないアドレスのあるメールを処理します。メールゲートウェイがある場合、sendmail はメールゲートウェイを使用して、ドメイン外でメールの送受信を行います。

2 つのネットワーク間には、次の図に示すように内容の異なるメールプログラムを使ってメールゲートウェイを設定できます。この構成をサポートするには、メールゲートウェイシステムで sendmail.cf ファイルをカスタマイズする必要がありますが、これは困難で時間のかかる作業になる場合もあります。

図 14–1 異なる通信プロトコル間のゲートウェイ

この図は、異なるメールプログラムを使用する 2 つのメールゲートウェイを示しています。

インターネットに接続できるマシンがある場合は、そのマシンをメールゲートウェイとして構成できます。メールゲートウェイを構成するときは、まずサイトのセキュリティー要件を慎重に考慮する必要があります。社内ネットワークをほかのネットワークと接続するには、ファイアウォールゲートウェイを構築し、それをメールゲートウェイとして設定しなければならない場合があります。作業手順については、「メールゲートウェイを設定する方法」第 13 章メールサービス (手順)を参照してください。