スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
インタフェースを登録します。
/etc/nca/nca.if ファイルに各物理インタフェースの名前を指定します。詳細は、nca.if(4) のマニュアルページを参照してください。
# cat /etc/nca/nca.if hme0 hme1 |
インタフェースごとに、対応する hostname. interface-name ファイルが必要です。また、/etc/hosts ファイル内に hostname.interface-name の内容と一致するエントリが必要です。すべてのインタフェースで NCA 機能を使用可能にするには、nca.if ファイル内でアスタリスク (*) を指定します。
ncakmod カーネルモジュールを有効にします。
/etc/nca/ncakmod.conf 内の status エントリを enabled に変更します。
# cat /etc/nca/ncakmod.conf # # NCA Kernel Module Configuration File # status=enabled httpd_door_path=/var/run/nca_httpd_1.door nca_active=disabled |
詳細は、ncakmod.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
(省略可能) NCA ロギングを有効にします。
/etc/nca/ncalogd.conf 内の status エントリを enabled に変更します。
# cat /etc/nca/ncalogd.conf # # NCA Logging Configuration File # status=enabled logd_path_name="/var/nca/log" logd_file_size=1000000 |
logd_path_name エントリに示されているパスを変更すると、ログファイルの格納場所を変更できます。ログファイルには raw デバイスとファイルのどちらでも指定できます。次に、NCA ログファイルのパスの例を示します。この設定ファイルの詳細は、ncalogd.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
(省略可能) 複数インスタンスのサポートのためのポートを定義します。
/etc/nca/ncaport.conf ファイルにポート番号を追加します。次の例では、NCA はすべての設定済み IP アドレスについて、ポート 80 を監視します。
# cat /etc/nca/ncaport.conf # # NCA Kernel Module Port Configuration File # . . ncaport=*/80 |
x86 のみ: 仮想メモリーサイズを増やします。
eeprom コマンドを使用して、システムの kernelbase を設定します。
# eeprom kernelbase=0x90000000 # eeprom kernelbase kernelbase=0x90000000 |
2 行目の eeprom コマンドを実行すると、パラメータが設定済みかどうかを確認できます。
kernelbase を設定すると、ユーザープロセスが使用できる仮想メモリー領域が 3G バイト未満に減少します。このため、システムは ABI に準拠しなくなります。システムをブートすると、そのことを警告するメッセージがコンソールに表示されます。ほとんどのプログラムは、実際には 3G バイトの仮想アドレス空間を必要としません。3G バイト以上の仮想アドレス空間を必要とするプログラムは、NCA を無効に設定したシステム上で実行する必要があります。
サーバーを再起動します。
ncalogd.conf ファイル内の logd_path_name 文字列で、NCA ログファイルの格納先として raw デバイスを指定できます。raw デバイスを使用する利点としては、アクセス時のオーバーヘッドが小さいため、サービスを高速に実行できることが挙げられます。
NCA サービスはファイル内に記述されているすべての raw デバイスに対して、対応するファイルシステムがないことを確認します。このテストは、アクティブなファイルシステムを誤って上書きしてしまわないように実行されます。
このテストでファイルシステムが検出されないようにするには次のコマンドを実行します。このコマンドは、ファイルシステムとして構成されている任意のディスクパーティション上のファイルシステム部分を破棄します。この例では、/dev/rdsk/c0t0d0s7 が古いファイルシステムを持つ raw デバイスです。
# dd if=/dev/zero of=/dev/rdsk/c0t0d0s7 bs=1024 count=1 |
上記の dd コマンドを実行すると、ncalogd.conf ファイルに raw デバイスを追加できるようになります。
# cat /etc/nca/ncalogd.conf # # NCA Logging Configuration File # status=enabled logd_path_name="/dev/rdsk/c0t0d0s7" logd_file_size=1000000 |
ncalogd.conf ファイル内の logd_path_name 文字列で、NCA ログファイルの格納先として複数のファイルを指定できます。最初のファイルが満杯になると、二番目のファイルが使用されます。次の例では、最初に /var/nca/log ファイルを書き込みに使用し、次に raw パーティションを使用する方法を示します。
# cat /etc/nca/ncalogd.conf # # NCA Logging Configuration File # status=enabled logd_path_name="/var/nca/log /dev/rdsk/c0t0d0s7" logd_file_size=1000000 |