Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

SLP の実装

Solaris SLP の実装では、表 7–1 にある SLP の SA、UA、DA、SA サーバー、スコープなどのアーキテクチャーコンポーネントが一部は slpd に、一部はアプリケーションプロセスに割り当てられます。SLP デーモン (slpd) は、特定のオフホストの SLP 相互作用を構成して、次のことを実行します。

net.slpisDA プロパティーを設定し、slpd が DA として機能するように構成することもできます。第 9 章SLP の管理 (手順)を参照してください。

SLP デーモンの詳細は、slpd(1M) のマニュアルページを参照してください。

slpd の他に、C/C++ クライアントライブラリと Java クライアントライブラリ (libslp.so および slp.jar) が、UA クライアントと SA クライアントに SLP のフレームワークへのアクセス権を提供します。クライアントライブラリは、次の機能を提供します。

slpd とクライアントライブラリ (前述のサービスを提供する) 間のプロセス間通信を可能にするには、特別な構成は必要ありません。ただし、ライブラリが機能するように、先に slpd プロセスを実行してからクライアントライブラリをロードする必要があります。

次の図で、サービスプロバイダプログラム内の SLP クライアントライブラリは、SA の機能を使用します。サービスプロバイダプログラムは SLP クライアントライブラリを使用して、サービスを slpd に登録または登録解除します。サービスクライアントプログラムの SLP クライアントライブラリは、UA の機能を使用します。サービスクライアントプログラムは SLP クライアントライブラリを使用して、要求を出します。SLP クライアントライブラリは、SA に要求をマルチキャストするか、DA に要求をユニキャストします。この通信はアプリケーションから見て透過です。ただし、ユニキャスト方式の要求発行はより高速になります。クライアントライブラリの動作は、SLP のさまざまな構成プロパティーの設定によって影響を受けます。詳細は、第 9 章SLP の管理 (手順)を参照してください。slpd プロセスは、マルチキャスト要求への応答、DA への登録など、SA の全機能を処理します。

図 7–3 SLP の実装

図については本文で説明します。

SLP の参考資料

SLP の詳細は、次の文書を参照してください。