Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

UUCP のエラーメッセージ

この節には、UUCP に関連したエラーメッセージを示します。

UUCP の ASSERT エラーメッセージ

次の表に、ASSERT エラーメッセージを示します。

表 26–7 ASSERT エラーメッセージ

エラーメッセージ 

説明または処置  

CAN'T OPEN

open() または fopen() が失敗した

CAN'T WRITE

write()fwrite()fprint()、または類似のコマンドが失敗した

CAN'T READ

read()fgets()、または類似のコマンドが失敗した

CAN'T CREATE

creat() 呼び出しが失敗した

CAN'T ALLOCATE

動的割り当てが失敗した  

CAN'T LOCK

LCK (ロック) ファイルを作成しようとしたが失敗した。場合によってはこのエラーは致命的である

CAN'T STAT

stat() 呼び出しが失敗した

CAN'T CHMOD

chmod() 呼び出しが失敗した

CAN'T LINK

link() 呼び出しが失敗した

CAN'T CHDIR

chdir() 呼び出しが失敗した

CAN'T UNLINK

unlink() 呼び出しが失敗した

WRONG ROLE

内部ロジックの問題  

CAN'T MOVE TO CORRUPTDIR

不良な C. ファイルまたは X. ファイルを、/var/spool/uucp/.Corrupt ディレクトリに移動しようとしたが失敗した。このディレクトリが存在しないか、モードまたは所有者が正しくない

CAN'T CLOSE

close() または fclose() 呼び出しが失敗した

FILE EXISTS

C. ファイルまたは D. ファイルを作成しようとしたが、そのファイルがすでに存在している。このエラーは、シーケンスファイルのアクセスに問題がある場合に生じる。これは通常、ソフトエラーを示す

NO uucp SERVICE NUMBER

TCP/IP 呼び出しを試みたが、/etc/services 内に UUCP に関するエントリがない

BAD UID

ユーザー ID がパスワードデータベース内にない。ネームサービス構成の検査が必要 

BAD LOGIN_UID

前記と同じ  

BAD LINE

Devices ファイル内に不良な行がある。引数が足りない行が 1 つ以上ある

SYSLST OVERFLOW

gename.c の内部テーブルがオーバーフローした。1 つのジョブが 30 を超えるシステムに接続しようとした

TOO MANY SAVED C FILES

前記と同じ  

RETURN FROM fixline ioctl

失敗するはずのない ioctl(2) が失敗した。システムドライバに問題がある

BAD SPEED

Devices ファイルまたは Systems ファイルの中に不適正な回線速度がある (Class フィールドまたは Speed フィールド)

BAD OPTION

Permissions ファイルの中に不適正な行またはオプションがある。ただちに修正が必要

PKCGET READ

リモートマシンがハングアップした可能性がある。処置は不要  

PKXSTART

リモートマシンが回復不可能な状態で異常終了した。通常このエラーは無視できる  

TOO MANY LOCKS

内部的な問題がある。システムの購入先への問い合わせが必要  

XMV ERROR

ファイル、またはディレクトリのどこかに問題が発生している。このプロセスが実行される前に、宛先のモードがチェックされるべきであるが実行されていないなど、スプールディレクトリに問題がある可能性がある  

CAN'T FORK

forkexec を実行しようとしたが失敗した。現行ジョブは失われず、あとで再試行される (uuxqt)。処置は不要

UUCP の STATUS エラーメッセージ

次の表に一般的な STATUS エラーメッセージを示します。

表 26–8 UUCP の STATUS エラーメッセージ

エラーメッセージ 

説明または処置 

OK

状態は良好 

NO DEVICES AVAILABLE

現在、この呼び出し用に使用可能なデバイスがない。該当のシステムについて Devices ファイル内に有効なデバイスがあるかどうかを確認してください。そのシステムの呼び出しに使用するデバイスが Systems ファイル内にあるかどうかを検査してください

WRONG TIME TO CALL

Systems ファイルに指定されている日時以外の時点で、システムに対する呼び出しが行われた

TALKING

会話中  

LOGIN FAILED

特定のマシンのログインが失敗した。ログインまたはパスワードが正しくないか、番号が正しくないか、低速のマシンであるか、Dialer-Token-Pairs スクリプトによる処理が失敗した  

CONVERSATION FAILED

起動に成功したあとで対話が失敗した。一方の側がダウンしたか、プログラムが異常終了したか、回線 (リンク) が切断されたことが考えられる  

DIAL FAILED

リモートマシンがまったく応答しない。ダイアラが不良であるか、電話番号が正しくない可能性がある  

BAD LOGIN/MACHINE COMBINATION

あるマシンが、Permissions ファイルの条件を満たしていないログインとマシン名を使用して、ローカルマシンを呼び出そうとした。偽装の疑いがある

DEVICE LOCKED

使用しようとしている呼び出しデバイスは、現在ロックされ、ほかのプロセスに使用されている  

ASSERT ERROR

ASSERT エラーが発生した。/var/uucp/.Admin/errors ファイルにエラーメッセージが入っているかどうかを検査し、「UUCP の ASSERT エラーメッセージ」を参照

SYSTEM NOT IN Systems FILE

システムが Systems ファイルの中に記述されていない

CAN'T ACCESS DEVICE

アクセスしようとしたデバイスが存在しないか、またはモードが正しくない。Systems ファイルと Devices ファイルの中の該当のエントリを検査する

DEVICE FAILED

デバイスがオープンできない  

WRONG MACHINE NAME

呼び出されたマシンは、予期したのとは異なる名前である  

CALLBACK REQUIRED

呼び出されたマシンは、そのマシンがローカルマシンをコールバックする必要があることを示している  

REMOTE HAS A LCK FILE FOR ME

リモートマシンは、ローカルマシンに関連する LCK ファイルを持っている。そのリモートマシンがローカルマシンを呼び出そうとしている可能性がある。リモートマシンの UUCP のバージョンが古い場合は、プロセスがローカルマシンに接続しようとして失敗し、LCK ファイルがそのまま残されたことが考えられる。リモートマシンの UUCP のバージョンが新しく、ローカルマシンと通信していない場合は、LCK を持っているプロセスはハングアップする

REMOTE DOES NOT KNOW ME

リモートマシンの Systems ファイルの中に、ローカルマシンのノード名がない

REMOTE REJECT AFTER LOGIN

ローカルマシンがログインのために使用したログインが、リモートマシンが予期している内容に一致していない  

REMOTE REJECT, UNKNOWN MESSAGE

理由は不明だが、リモートマシンがローカルマシンとの通信を拒否した。リモートマシンが標準バージョンの UUCP を使用していない可能性がある  

STARTUP FAILED

ログインは成功したが、初期ハンドシェークに失敗した  

CALLER SCRIPT FAILED

通常、これは DIAL FAILED と同じ。しかしこのエラーが頻発する場合は、Dialers ファイル内の呼び出し側スクリプトに原因があることが考えられる。Uutry を使用して検査する

UUCP の数値エラーメッセージ

次の表に、/usr/include/sysexits.h ファイルにより生成されるエラー状態メッセージの終了コード番号を示します。これらのすべてが現在 uucp で使用されているわけではありません。

表 26–9 番号による UUCP のエラーメッセージ

メッセージ番号 

説明 

意味 

64

Base Value for Error Messages 

エラーメッセージはこの番号から始まります。 

64

Command–Line Usage Error 

コマンドの使い方に誤りがあります。。たとえば、引数の数が正しくない、誤ったフラグ、誤った構文などです。 

65

Data Format Error 

入力データになんらかの誤りがあります。このデータ形式はユーザーデータだけに使用されるもので、システムファイルには使用されません。 

66

Cannot Open Input 

入力ファイル (システムファイルでない) が存在しないか、または読み取れません。これには、メールプログラムに対する「No message」のようなエラーも含まれます。 

67

Address Unknown 

指定されたユーザーが存在しません。このエラーは、メールアドレスやリモートログインに使用されます。 

68

Host Name Unknown 

ホストが存在しません。このエラーは、メールアドレスやネットワーク要求に使用されます。 

69

Service Unavailable 

サービスが使用できません。このエラーは、サポートプログラムまたはファイルが存在しない場合に起こることがあります。このメッセージは、何かが正常に働かず、現時点ではその原因が特定できないことを示す場合もあります。 

70

Internal Software Error 

内部ソフトウェアエラーが検出されました。このエラーは、できるだけオペレーティングシステム関係以外のエラーに限定されるべきです。 

71

System Error 

オペレーティングシステムエラーが検出されました。このエラーは、「フォーク不可」や「パイプ作成不可」などの場合に使用されることが想定されています。たとえば、getuidpasswd ファイル内に存在しないユーザーを戻した場合などが含まれます。

72

Critical OS File Missing 

/etc/passwd/var/admin/utmpx などのシステムファイルのどれかが存在しないか、開くことができません。あるいは、構文エラーなどがあります。

73

Can't Create Output File 

ユーザーが指定した出力ファイルが作成できません。 

74

Input/Output Error 

あるファイルについて入出力を行なっているときにエラーが起こりました。 

75

Temporary Failure. User is invited to retry 

実際のエラーではない一時的な障害。たとえば sendmail では、これは、メールプログラムが接続を確立できなかったため、あとで要求を再試行する必要があることなどを意味します。

76

Remote Error in Protocol 

プロトコルの交換中に、リモートシステムが「使用不可」を示す何かを戻しました。 

77

Permission Denied 

この操作を行うための適正なアクセス権がユーザーにありません。これはファイルシステムの問題を示すものではなく (その場合は NOINPUTCANTCREAT などが使用される)、より高いレベルのアクセス権が必要であることを意味します。たとえば、kre は、メールを送ることのできる学生を制限するためにこのメッセージを使用します。

78

Configuration Error 

システムの構成にエラーがあります。 

79

Entry Not Found 

エントリが見つかりません。 

79

Maximum Listed Value 

エラーメッセージの最大番号。