Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

Procedureゲスト FTP ユーザーの設定方法

ftpconfig スクリプトを使用して、すべての必要なシステムファイルをホームディレクトリにコピーします。ゲストユーザーとゲストのホームディレクトリがすでに存在する場合は、ftpconfig スクリプトは現在のシステムファイルでホームディレクトリ下の領域を更新します。

詳細は、ftpconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。


注 –

匿名ユーザー用のユーザー名は anonymousftp ですが、FTP ゲスト用のユーザー名は固定されていません。実ユーザー名として使用できる名前であれば、どのような名前でも選択できます。


ゲストユーザーの FTP サーバーへのアクセスを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. useradd スクリプトを使用して、ログインシェルが /bin/true、ホームディレクトリが /root-dir/./home-dir であるようなゲストユーザーアカウントを作成します。

    詳細は、useradd(1M) のマニュアルページと『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 4 章「ユーザーアカウントとグループの管理 (概要)」を参照してください。


    注 –

    この手順では、/home/guests/./guest1guest1 というユーザーのホームディレクトリの名前として使用されます。



    # /usr/sbin/useradd -m -c "Guest FTP" -d \
      /home/guests/./guest1 -s /bin/true guest1
    
  2. ゲストアカウントにパスワードを割り当てます。

  3. guestuser エントリを ftpaccess ファイルに追加します。


    guestuser guest1

    注 –

    さらに、ftpaccess ファイルで guestgroup 機能を使用して、複数のゲストユーザーを指定することができます。ftpaccess ファイルで guest-root 機能を使用すると、ゲストユーザーのホームディレクトリパスで /./ を指定する必要がなくなります。


  4. ftpaccess ファイルで、ゲストユーザーが class のメンバーであることを確認します。詳細は、「FTP サーバークラスの定義方法」を参照してください。

  5. ftpconfig スクリプトを使用して、chroot 領域の必要なファイルを作成します。


    /usr/sbin/ftpconfig -d /home/guests
    
  6. /bin/true/etc/shells ファイルに列挙されていることを確認します。/etc/shells ファイルの作成方法」を参照してください。


例 28–6 ゲスト FTP サーバーの設定

この例では、FTP 領域は /home/guests ディレクトリに設定されます。


# /usr/sbin/ftpconfig -d /home/guests
Updating directory /home/guests