Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

FTP サーバーのデバッグ

ここでは、FTP サーバーに関する問題をデバッグする方法についていくつか説明します。

Proceduresyslogd 内の FTP サーバーのメッセージを検査する方法

FTP サーバーは、/etc/syslog.conf ファイルでデーモンメッセージの出力先として指定された場所に、デバッグに役立つメッセージを書き込みます。FTP サーバーに問題が発生した場合、まずこのファイルで関連するメッセージを検査します。

FTP サーバーメッセージは、機能デーモンにより制御されます。FTP サーバーから /var/adm/message にメッセージを送信し、syslogd にその構成ファイルを再読み取りさせるには、次の手順を実行します。

  1. 次のようなエントリを /etc/syslog.conf ファイルに追加します。


    daemon.info /var/adm/message
  2. syslogd にシグナルを送信して、その構成を再読み取りさせます。


    # svcadm refresh system/system-log
    

    この操作により、FTP サーバーから有益な情報を含むメッセージが /var/adm/messages に書き込まれます。

Proceduregreeting text を使用して ftpaccess を検査する方法

greeting text 機能を使用して、適切な内容の ftpaccess ファイルが使用されていることを検査するには、次の手順を実行します。

  1. 次の指令を ftpaccess ファイルに追加します。


    greeting text message
    
  2. FTP サーバーに接続します。

  3. メッセージが表示されない場合、次の手順を実行します。

    1. ftpaccess ファイルが正しい場所に置かれていることを確認します。strings(1) コマンドを使用して、FTP サーバーバイナリからファイルの場所を取得します。


      # strings /usr/sbin/in.ftpd | grep "^/.*ftpaccess"
    2. 仮想ホスティングが構成されているかどうか ftpservers ファイルを検査します。

      詳細は、ftpaccess(4)ftpservers(4)strings(1)syslog.conf(4)pgrep(1) のマニュアルページを参照してください。

ProcedureFTP ユーザーにより実行されたコマンドの検査

FTP ユーザーがどのコマンドを実行したかを確認するには、ftpaccesslog commands ロギングを使用します。

  1. 次の指令を ftpaccess ファイルに追加し、typelist で指定されたユーザーによるコマンドを個別に記録します。


    log commands typelist
    
  2. /etc/syslog.conf で指定した場所に書き込まれたメッセージを検査します。