BIND 9 は、BIND 8 の大部分の機能と上位互換性があります。ただし、BIND 9 を使用するために既存の BIND 8 インストールをアップグレードする際に知っておく必要のある多数の注意事項があります。BIND 9 のインストールや使用の前には、必ず『Migration Notes』をお読みください。『Migration Notes』は、/usr/share/doc/bind/migration.txt から入手可能です。また、BIND のパッケージ名は SUNWbind および SUNWbindr に変更されています。SUNWbindr パッケージに DNS サーバー目録が含まれています。
BIND 8 と BIND 9 の相違点の概要を次に示します。詳細については、『Migration Notes』を参照してください。
構成ファイルの互換性
実装されないオプションの警告メッセージ
transfer-format オプションの変更
構成ファイルのエラー
ロギングカテゴリの変更
通知メッセージと更新照会の変更
複数のクラスの変更
ゾーンファイルの互換性
ゾーンファイルにおける TTL に関するより厳密なルール
SOA シリアル番号の変更
対になっていない引用符によるエラー
改行および構文の変更
ドメイン名における $$ に代わる \$ の使用
新しいプロトコルの機能による相互運用性への影響
BIND 9 の新規 EDNS0
ゾーン転送のデフォルトの変更
文字セットの制限解除
文字セットに関する制限の解除
セキュリティー上の問題、不適切な命名
サーバー管理ツール
ndc プログラムの rndc プログラムへの置き換え
nsupdate: 複数更新における変更
ゾーン間の情報漏れの防止
グルー NS レコードの異なる処理
変更されない umask
umask のアクセス権に関する問題