Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Procedure役割をローカルユーザーに割り当てる方法

この手順では、ローカル役割をローカルユーザーに割り当て、ネームキャッシュデーモンを再起動したあと、ユーザーが役割を引き受ける方法を示します。

分散ネームサービスで役割をユーザーに割り当てる方法については、「コマンド行から役割を作成する方法」および 「役割のプロパティーを変更する方法」を参照してください。

始める前に

ローカル役割は追加済みです (「コマンド行から役割を作成する方法」を参照)。Primary Administrator 権利プロファイルを含む役割を引き受けるか、root ユーザーに切り替える必要があります。

  1. 役割をローカルユーザーに割り当てます。

    roleadd コマンドによってローカル役割を追加した場合、この手順が必要です。smrole コマンドと Solaris 管理コンソールを使用して役割を作成したときは、この手順は省略可能です。


    # usermod -u UID -R rolename login-name
    
    -u UID

    ユーザーの UID です。

    -R rolename

    ユーザーに割り当てられる役割です。

    login-name

    ユーザーのログイン名です。

  2. 変更を有効にするには、ネームサービスキャッシュデーモンを再起動します。


    # svcadm restart system/name-service-cache
    

    Solaris 管理コンソールのインタフェースで役割を追加した場合は、「役割の使用 (作業マップ)」 に進んでください。そのほかの場合は、次の手順に進みます。

  3. (省略可能) 役割アカウントのロックを解除するには、ユーザーがパスワードを作成する必要があります。

    roleadd コマンドによってローカル役割を追加した場合、この手順が必要です。


    % su - rolename
    Password: <Type rolename password>
    Confirm Password: <Retype rolename password>
    $

例 9–7 コマンド行からのローカル役割の作成と割り当て

この例では、Solaris の暗号化フレームワークを管理するための役割が作成されます。Crypto Management 権利プロファイルには、ローカルシステムでハードウェアおよびソフトウェアの暗号化サービスを管理する cryptoadm コマンドが含まれます。


# roleadd -c "Cryptographic Services manager" \
-g 14 -m /export/home/cryptoadm -u 104 -s pfksh \
-P "Crypto Management" cryptomgt
# usermod -u 1111 -R cryptomgt
# svcadm restart system/name-service-cache
% su - cryptomgt
Password: <Type cryptomgt password>
Confirm Password: <Retype cryptomgt password>
$ /usr/ucb/whoami
cryptomgt
$

Solaris の暗号化フレームワークの詳細については、第 13 章Solaris の暗号化フレームワーク (概要)を参照してください。フレームワークの管理方法については、「暗号化フレームワークの管理 (作業マップ)」を参照してください。