Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

スレーブ KDC の数

スレーブ KDC は、マスター KDC と同様に、クライアントの資格を生成します。マスターが使用できなくなると、スレーブ KDC がバックアップとして使用されます。各レルムには、1 つ以上のスレーブ KDC が必要です。次の要因により、スレーブ KDC を追加する必要がある場合が考えられます。

スレーブ KDC の数に制限はありません。ただし、KDC データベースは、各サーバーに伝播する必要があります。このため、インストールした KDC サーバーが多くなるにつれて、レルム全体のデータ更新時間が長くなります。また、各スレーブには KDC データベースのコピーが保存されるため、スレーブが多くなるほど、セキュリティー侵害の危険性が高くなります。

1 つまたは複数のスレーブ KDC をマスター KDC と入れ替えするように構成することができます。このように 1 つ以上のスレーブ KDC をシステムに事前に構成しておくと、マスター KDC になんらかの理由で障害が発生した場合でも、マスター KDC と簡単に入れ替えすることができます。スワップ可能なスレーブ KDC の構成方法については、「マスター KDC とスレーブ KDC の入れ替え」を参照してください。