Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Procedure監査サービスを無効にする方法

ある時点で監査サービスが不要になった場合、この手順は監査が有効になる前のシステム状態にシステムを戻します。非大域ゾーンが監査されている場合は、その監査サービスも無効になります。


注意 – 注意 –

このコマンドによって、デバイス割り当ても無効になります。デバイス割り当てを可能にする場合は、このコマンドを実行しないでください。デバイス割り当てを保ったまま監査を無効にする方法については、例 30–21 を参照してください。


  1. スーパーユーザーになり、システムをシングルユーザーモードにします。


    % su
    Password: <Type root password>
    # init S
    

    詳細は、init(1M) のマニュアルページを参照してください。

  2. スクリプトを実行して、監査を無効にします。

    /etc/security ディレクトリに移動し、bsmunconv スクリプトを実行します。


    # cd /etc/security
    # ./bsmunconv
    

    スクリプトのもう 1 つの働きは、デバイス割り当てを無効にすることです。

    bsmunconv スクリプトの詳細は、bsmconv(1M) のマニュアルページを参照してください。

  3. システムをマルチユーザーモードにします。


    # init 6
    

例 30–21 デバイス割り当てを保持したまま監査を無効にする

この例では、監査サービスはレコードの収集を停止しますが、デバイス割り当ては引き続き機能します。audit_user ファイルのすべてのユーザーエントリと同様に、audit_control ファイルの flagsnaflags、および plugin エントリからのすべての値が削除されます。


## audit_control file
flags:
naflags:

## audit_user file

auditd デーモンが実行されますが、監査レコードは保持されません。



例 30–22 監査をゾーン単位で無効にする

この例では、監査サービスが無効化された zone1 内で、監査サービスが実行を停止します。デバイス割り当ては引き続き機能します。perzone 監査ポリシーが設定されていない状態で、このコマンドが大域ゾーンで実行されると、大域ゾーンだけでなくすべてのゾーンで監査が無効になります。


zone1 # audit -t