Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

subject トークン

subject トークンは、ある操作を実行するユーザーまたは実行を試みるユーザーを記述します。形式は process トークンと同じです。

subject トークンには次の 9 つのフィールドがあります。

監査 ID、ユーザー ID、グループ ID、プロセス ID、セッション ID は、短い形式ではなく長い形式です。


注 –

セッション ID、実ユーザー ID、または実グループ ID の subject トークンのフィールドを使用できないことがあります。その場合、値は -1 に設定されます。


端末 ID を含むトークンには、いくつかの種類があります。praudit コマンドは、これらの違いを吸収します。このため、端末 ID を含むすべてのトークンで、端末 ID は同じ方法で処理されます。端末 ID は、IP アドレスとポート番号の組み合わせか、デバイス ID です。モデムに接続されたシリアルポートなどのデバイス ID は、0 である可能性があります。端末 ID には、次の書式があります。

デバイス番号の場合、端末 ID は次のようになります。

Solaris 8 よりも前のリリースのポート番号の場合、端末 ID は次のようになります。

Solaris 8 以降のリリースのポート番号の場合、端末 ID は次のようになります。

subjectトークンは、必ずシステムコールに関してカーネルによって生成される監査レコードの一部として返されます。praudit コマンドでは、subject トークンは次のように表示されます。


subject,jdoe,root,root,root,root,1631,1421584480,8243 65558 machine1

praudit -x コマンドでは、subject トークンのフィールドは次のように表示されます。行は、表示の都合上、折り返して記載されています。


<subject audit-uid="jdoe" uid="root" gid="root" ruid="root" 
rgid="root" pid="1631" sid="1421584480" tid="8243 65558 machine1"/>

次の図に subject トークンの形式を示します。

図 31–6 subject トークンの形式

この図については、前の本文中で説明しています。