Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

ASET 環境変数

次の表にASET 環境変数と各変数で指定する値を示します。

ASETDIR

ASET の作業ディレクトリを指定します

ASETSECLEVEL

セキュリティーレベルを指定します

PERIODIC_SCHEDULE

定期的なスケジュールを指定します

TASKS

実行する ASET タスクを指定します

UID_ALIASES

別名ファイルを指定します

YPCHECK

NIS マップと NIS+ テーブルを確認するかどうかを指定します

CKLISTPATH_LOW

低セキュリティー用のディレクトリリストです

CKLISTPATH_MED

中セキュリティー用のディレクトリリストです

CKLISTPATH_HIGH

高セキュリティー用のディレクトリリストです

次の節で示す環境変数は、/usr/aset/asetenv ファイルにあります。ASETDIRASETSECLEVEL 変数はオプションです。これらの変数は、シェルから /usr/aset/aset コマンドを使用しなければ設定できません。他の環境変数は、ファイルを編集して設定できます。

ASETDIR 環境変数

ASETDIR は、ASET の作業ディレクトリを指定します。

C シェルからは、次のように入力します。


% setenv ASETDIR pathname 

Bourne シェルまたは Korn シェルからは、次のように入力します。


$ ASETDIR=pathname
$ export ASETDIR

pathname には ASET 作業ディレクトリの完全パス名を設定します。

ASETSECLEVEL 環境変数

ASETSECLEVEL 変数は、ASET タスクが実行されるセキュリティーレベルを指定します。

C シェルからは、次のように入力します。


% setenv ASETSECLEVEL level

Bourne シェルまたは Korn シェルからは、次のように入力します。


$ ASETSECLEVEL=level
$ export ASETSECLEVEL

上記のコマンドで、level を次のいずれかに設定できます。

low

低セキュリティーレベル

med

中セキュリティーレベル

high

高セキュリティーレベル

PERIODIC_SCHEDULE 環境変数

PERIODIC_SCHEDULE の値の形式は、crontab ファイルと同じです。変数の値は二重引用符で囲んだ 5 つのフィールドからなる文字列として指定します。各フィールドは次のように 1 つの空白文字で区切ります。


"minutes hours day-of-month month day-of-week"
minutes hours

開始時刻を (0 から 59) と時間 (0 から 23) で指定します。

day-of-month

ASET を実行する日付を 1 から 31 の値で指定します。

month

ASET を実行する月を 1 から 12 の値で指定します。

day-of-week

ASET を実行する曜日を 0 から 6 の値で指定します。日曜日が 0 になります。

ASET の定期的なスケジュールを作成するときは、次の規則が適用されます。

PERIODIC_SCHEDULE 変数のデフォルトエントリでは、ASET が毎日深夜 12:00 に実行されます。


PERIODIC_SCHEDULE=”0 0 * * *” 

TASKS 環境変数

TASKS 変数は、ASET で実行されるタスクを一覧表示します。デフォルトでは、7 つのタスクが次のようにすべて一覧されます。


TASKS=”env sysconfig usrgrp tune cklist eeprom firewall”

UID_ALIASES 環境変数

UID_ALIASES 変数は、別名ファイルを指定します。別名ファイルがあると、ASET は使用可能な複数の別名の一覧をこのファイル内で照会します。書式は UID_ALIASES=pathname です。pathname は、別名ファイルのフルパス名です。

デフォルトは次のとおりです。


UID_ALIASES=${ASETDIR}/masters/uid_aliases

YPCHECK 環境変数

YPCHECK 変数は、システムテーブルを確認するタスクを拡張して NIS または NIS+ テーブルを含めます。YPCHECK 変数はブール変数なので、true または false に設定されます。

デフォルトは false で、ローカルシステムテーブルが確認されます。


YPCHECK=false

CKLISTPATH_level 環境変数

3 つの確認リストパス変数は、システムファイルの確認タスクで確認されるディレクトリを一覧表示します。次の変数の定義は、デフォルトで設定されます。これらの定義は、さまざまなレベルの変数の関係を示しています。


CKLISTPATH_LOW=${ASETDIR}/tasks:${ASETDIR}/util:${ASETDIR}/masters:/etc
CKLISTPATH_MED=${CKLISTPATH_LOW}:/usr/bin:/usr/ucb
CKLISTPATH_HIGH=${CKLISTPATH_MED}:/usr/lib:/sbin:/usr/sbin:/usr/ucblib

確認リストパス環境変数の値は、シェルパス変数の値と似ています。シェルパス変数と同様に、確認リストパス環境変数はディレクトリ名のリストです。ディレクトリ名はコロンで区切ります。等号 (=) を使用すると、変数名にその値を設定できます。