Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

標準構成と NIS 互換構成の手順の相違

この章で説明する手順は、標準の NIS+ ルートドメインと NIS 互換のルートドメインの両方に適用できます。ただし、いくつかの重要な相違があります。NIS 互換ドメイン用の NIS+ デーモンは -Y オプションを使用して起動する必要があります。これによりルートマスターサーバーは、NIS クライアントからの要求に応えることができます。詳細については、「NIS+ とサービス管理機能」を参照してください。

また、NIS 互換ドメインでは、passwd テーブルは、未認証クラスに対する読み取り権が必要です。これにより NIS クライアントはテーブルのパスワード列にある情報にアクセスすることができます。これは手順 14nissetup コマンドに -Y オプションを使用して行います。標準の NIS+ ドメインは同じコマンドを使用しますが、-Y オプションは付けません。


注 –

NIS+ サービスは、サービス管理機能 (SMF) によって管理されます。このサービスに対する有効化、無効化、再起動などの管理操作を実行するには、svcadm コマンドを使用します。SMF を NIS+ で使用する方法については、「NIS+ とサービス管理機能」を参照してください。SMF の概要については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「サービスの管理 (概要)」を参照してください。詳細については、svcadm(1M)svcs(1) の各マニュアルページも参照してください。