Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

優先サーバー限定指定

優先サーバーが使用できない場合に、クライアントがとる動作を指定できます。

デフォルトでは、クライアントは、優先サーバーに到達できない場合、検出できたサーバーであればどれでも使用してしまいます。優先サーバー限定オプションを設定すると、クライアントが優先サーバーだけを使用するように指定できます。優先サーバー限定オプションと全サーバーオプションの基礎知識については、「優先サーバー限定と全サーバー」を参照してください。

優先サーバーが使用できない場合のクライアントの動作を指定するには、nisprefadm-o value オプションを指定して実行してください。

優先サーバーだけを指定する方法

サーバーリストを使用するクライアントが、リスト内に記述されたサーバーだけから NIS+ 情報を入手するように指定するには、次のようにします。

    nisprefadm-o pref_only オプションを指定して実行してください。


#nisprefadm -L|-G -o pref_only

引数の意味はそれぞれ以下のとおりです。


注 –

このオプションは、優先サーバーが全くないドメインでは無視されます。


たとえば、altair のローカル client_info ファイル内に、altair が必ず優先サーバーを使用し、altair の優先サーバーリストにないサーバーは使用しないように指定するには、次のように入力します。


altair# nisprefadm -L -o pref_only

優先サーバー以外のサーバーを使用する方法

サーバーリストを使用するクライアントが、優先サーバーが使用できない場合に、リストに記載されていないサーバーから NIS+ 情報を入手するように指定するには、次のようにします。

    nisprefadm-o all オプションを指定して実行してください。


#nisprefadm -L|-G -o all

引数の意味はそれぞれ以下のとおりです。


注 –

これは、デフォルトの動作です。そのため、-o all オプションは、以前に -o pref_only オプションを使用して優先サーバーだけを指定していた場合に限り使用する必要があります。


たとえば、altair が優先サーバーを使用できない場合には、altair のローカル client_info ファイル内に、優先サーバー以外のサーバーを使用できるように指定し直すには、次のように入力してください。


altair# nisprefadm -L -o all