この例では、マスターサーバー名を master1、新しい複製サーバー名を replica2 とします。
ドメインのマスターサーバーにログインします。
NIS+ サービスが実行されていることを確認します。
master1# svcs -l network/rpc/nisplus:default |
ドメインに複製サーバーを追加します。
nismkdir コマンドに -s オプションを付けて実行します。次の例では、doc.com. ドメインに replica2 という名前の複製サーバーマシンを追加します。
master1# nismkdir -s replica2 doc.com. master1# nismkdir -s replica2 org_dir.doc.com. master1# nismkdir -s replica2 groups_dir.doc.com. |
すでに存在するディレクトリオブジェクトに nismkdir コマンドを実行すると、ディレクトリは再作成されずに、与えられたフラグに基づいてディレクトリが変更されます。この場合、-s フラグはドメインに追加する複製サーバーを割り当てます。複製サーバーが追加されたことを確認するには、niscat -o コマンドを実行して、ディレクトリオブジェクトの定義を調べます。
複製サーバー上で nismkdir を実行しないでください。複製サーバーで nismkdir を実行すると、マスターサーバーと複製サーバーの間で通信上の問題が発生します。
これで新しい複製サーバーの構成は完了です。次は、構成した複製サーバーに NIS+ データセットをロードします。これには、次の 2 つの方法があります。
「nisping」。何もしなければ、マスターサーバーによって nisping コマンドが実行され、該当する名前空間データが新たに構成された複製サーバーにロードされます。名前空間が大きい場合は、データのロードに時間がかかることがあります。データのロード中は、ネーミング情報の要求は遅延することがあります。詳細は、「nisping を使ってデータを複製サーバーにロードする」を参照してください。
「バックアップと復元」。nisping によるデータ転送に割り込みをかけ、NIS+ のバックアップ機能と復元機能を使って、名前空間データを新たに構成した複製サーバーにロードできます (「nisrestore を使ってデータを複製サーバーにロードする」を参照)。ほかの方法に比べて格段に早く効率的なので、こちらの方法をお勧めします。