Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

ゾーン規模の資源制御

ゾーン規模の資源制御は、ゾーン内のすべてのプロセスエンティティーによる総資源消費を制限します。ゾーン規模の資源制御は、グローバルプロパティー名を使用して設定することもできます。詳細は、「ゾーン規模の資源制御の設定」および 「ゾーンの構成方法」を参照してください。

表 6–2 ゾーン規模の資源制御

制御名 

説明 

デフォルトの単位 

zone.cpu-cap

Solaris 10 5/08: 1 つの非大域ゾーンで消費可能な CPU 資源量に対する絶対的な制限。project.cpu-cap 設定と同様、100 の値は 1 つの CPU の 100% を意味します。125 の値は 125% になります。CPU キャップの使用時は、100% がシステム上の 1 つの CPU の上限となります。

数量 (CPU の数) 

zone.cpu-shares

このゾーンに対する公平配分スケジューラ (FSS) の CPU 配分 

数量 (配分) 

zone.max-locked-memory

ゾーンで使用できるロックされた物理メモリーの合計量。 

priv_proc_lock_memory がゾーンに割り当てられている場合、そのゾーンがすべてのメモリーをロックするのを防ぐため、この資源制御の設定も検討してください。

サイズ (バイト) 

zone.max-lwps

このゾーンで同時に使用できる LWP の最大数 

数量 (LWP 数) 

zone.max-msg-ids

このゾーンに許容されるメッセージキュー ID の最大数 

数量 (メッセージキュー ID の数) 

zone.max-sem-ids

このゾーンに許容されるセマフォー ID の最大数 

数量 (セマフォー ID の数) 

zone.max-shm-ids

このゾーンに許容される共有メモリー ID の最大数 

数量 (共有メモリー ID の数) 

zone.max-shm-memory

このゾーンに許容される System V 共有メモリーの合計量 

サイズ (バイト) 

zone.max-swap

このゾーンのユーザープロセスのアドレス空間マッピングと tmpfs マウントで消費できるスワップの合計量。

サイズ (バイト) 

ゾーン規模の資源制御の構成方法については、「資源タイプのプロパティー」および 「ゾーンの構成方法」を参照してください。lx ブランドゾーンでゾーン規模の資源制御を使用する方法については、lx ブランドゾーンを構成、検証、および確定する方法」を参照してください。

ゾーン規模の資源制御を大域ゾーンに適用することも可能です。詳細は、第 17 章非大域ゾーンの構成 (概要)および 「ゾーンがインストールされている Solaris システムでの公平配分スケジューラの使用」を参照してください。