次のいずれかの方法で、ゾーンを構成する必要があります。
「ゾーンの内部構成」に記載された手順に従い、ゾーンにログインして構成を行います。
「/etc/sysidcfg ファイルを使用して初期ゾーン構成を行う方法」に記載された手順に従い、/etc/sysidcfg ファイルを使用してゾーンを構成します。
内部構成を実行したあとは、非大域ゾーンの構成のコピーを作成することをお勧めします。このバックアップを使用して、あとでゾーンを復元することができます。スーパーユーザーまたは Primary Administrator として、ゾーン my-zone の構成をファイルに出力してください。次の例では、 my-zone.config というファイルを使用しています。
global# zonecfg -z my-zone export > my-zone.config |
詳細は、「非大域ゾーンを個別に復元する方法」を参照してください。
この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
zlogin コマンドと -C オプション、およびゾーン名 (この手順では my-zone) を使用します。
global# zlogin -C my-zone |
別の端末ウィンドウからゾーンを起動します。
global# zoneadm -z my-zone boot |
次のような内容が、zlogin ウィンドウに表示されます。
[NOTICE: Zone booting up] |
コンソールへの初回ログイン時に、一連の質問に応答するよう求められます。画面には、次のようなメッセージが表示されます。
SunOS Release 5.10 Version Generic 64-bit Copyright 1983-2006 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. Hostname: my-zone Loading smf(5) service descriptions: Select a Language 1. English 2. es 2. fr Please make a choice (0 - 1), or press h or ? for help: Select a Locale 1. English (C - 7-bit ASCII) 2. Canada (English) (UTF-8) 4. U.S.A. (UTF-8) 5. U.S.A. (en_US.ISO8859-1) 6. U.S.A. (en_US.ISO8859-15) 7. Go Back to Previous Screen Please make a choice (0 - 9), or press h or ? for help: What type of terminal are you using? 1) ANSI Standard CRT 2) DEC VT52 3) DEC VT100 4) Heathkit 19 5) Lear Siegler ADM31 6) PC Console 7) Sun Command Tool 8) Sun Workstation 9) Televideo 910 10) Televideo 925 11) Wyse Model 50 12) X Terminal Emulator (xterms) 13) CDE Terminal Emulator (dtterm) 14) Other Type the number of your choice and press Return: 13 . . . |
応答する必要のある質問の全一覧については、「ゾーンの内部構成」を参照してください。
(省略可能) 手順 3 で説明した 2 つのウィンドウを使用していない場合、構成情報の指定を求める初期メッセージが表示されない可能性があります。ゾーンへのログイン時に、構成情報の指定を求めるメッセージの代わりに、次のシステムメッセージが表示される場合があります。
[connected to zone zonename console] |
この場合は、Return キーを押すと構成情報の指定を求めるメッセージが表示されます。
不正な情報を指定したために構成をやり直す場合、うまく再指定できない場合があります。原因は、sysidtools により以前の指定が保存されていることが考えられます。
この問題が発生した場合は、大域ゾーンから次の回避手順を実行して構成処理を再実行してください。
global# zlogin -S zonename /usr/sbin/sys-unconfig |
sys-unconfig コマンドの詳細は、sys-unconfig(1m) のマニュアルページを参照してください。
Solaris 10 8/07: キーワード nfs4_domain が追加されました。例のファイルにはこのキーワードが示されています。次の手順 4 は、これより前のリリースを実行している場合の追加手順です。
この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
大域ゾーンから、非大域ゾーンの /etc ディレクトリに移動します。
global# cd /export/home/my-zone/root/etc |
sysidcfg ファイルを作成して、このディレクトリに配置します。
ファイルには、次のような情報が記載されています。
共有 IP ゾーンの場合:
system_locale=C terminal=dtterm network_interface=primary { hostname=my-zone } security_policy=NONE name_service=NIS { domain_name=special.example.com name_server=bird(192.168.112.3) } nfs4_domain=domain.com timezone=US/Central root_password=m4qtoWN |
静的 IP 構成を使用する排他的 IP ゾーンの場合:
system_locale=C terminal=dtterm network_interface=primary { hostname=my-zone default_route=10.10.10.1 ip_address=10.10.10.13 netmask=255.255.255.0 } nfs4_domain=domain.com timezone=US/Central root_password=m4qtoWN |
DHCP と IPv6 オプションを使用する排他的 IP ゾーンの場合:
system_locale=C terminal=dtterm network_interface=primary { dhcp protocol_ipv6=yes } security_policy=NONE name_service=DNS { domain_name=example.net name_server=192.168.224.11,192.168.224.33 } nfs4_domain=domain.com timezone=US/Central root_password=m4qtoWN |
Solaris 10 8/07 より前のリリースを実行している場合、キーワード nfs4_domain が sysidcfg ファイルに含まれていません。デフォルトでは、別個のモジュールが nfsmapid コマンドの使用する NFSv4 ドメインパラメータを要求します。自動初期ゾーン構成を完了するには、default/nfs ファイルを編集して NFSMAPID_DOMAIN パラメータをコメント解除し、ドメインを適切な NFSv4 ドメインに設定します。
global# vi default/nfs . . . NFSMAPID_DOMAIN=domain |
このディレクトリに .NFS4inst_state.domain ファイルを作成して、NFSv4 ドメインが設定済みであることを示します。
global# touch .NFS4inst_state.domain |
NFSv4 ドメインパラメータについては、nfsmapid(1M) のマニュアルページを参照してください。
ゾーンを起動します。
詳細は、sysidcfg(4) のマニュアルページを参照してください。