Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

他社製の RADIUS サーバーを使用して iSCSI 構成内の CHAP 管理を単純化する

他社製の RADIUS サーバーを使用すると、CHAP シークレット管理を単純化できます。RADIUS サーバーは集中管理認証サービスです。RADIUS サーバーを使って双方向認証を行う場合、イニシエータの CHAP シークレットは依然として指定する必要がありますが、各イニシエータ上で各ターゲットの CHAP シークレットを指定する必要はなくなります。

詳細は、次の項目を参照してください。

ProcedureiSCSI 構成の RADIUS を構成する方法

この手順では、ユーザーが現在ログインしているローカルシステムから構成済みの iSCSI ターゲットデバイスに安全にアクセスするものとします。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. RADIUS サーバーの IP アドレスとポート (デフォルトのポートは 1812) を、イニシエータノードに設定します。

    次に例を示します。


    initiator# iscsiadm modify initiator-node --radius-server 10.0.0.72:1812
    
  3. RADIUS サーバーの共有鍵をイニシエータノードに設定します。


    initiator# iscsiadm modify initiator-node --radius-shared-secret
    

    注 –

    Solaris iSCSI 実装の場合、RADIUS サーバーに共有シークレットが構成されていないと、Solaris iSCSI ソフトウェアは RADIUS サーバーと通信できません。


  4. RADIUS サーバーを有効にします。


    initiator# iscsiadm modify initiator-node --radius-access enable
    

Solaris iSCSI と RADIUS サーバーに関するエラーメッセージ

この節では、Solaris iSCSI と RADIUS サーバーの構成に関係するエラーメッセージとその考えられる解決法について説明します。


empty RADIUS shared secret

原因:

イニシエータ上で RADIUS サーバーが有効になっているにもかかわらず、RADIUS の共有シークレットが設定されていません。

対処方法:

RADIUS の共有シークレットをイニシエータに設定します。詳細は、「iSCSI 構成の RADIUS を構成する方法」を参照してください。


WARNING: RADIUS packet authentication failed

原因:

イニシエータによる RADIUS データパケットの認証が失敗しました。このエラーが発生する可能性があるのは、イニシエータノード上に設定された共有シークレットが RADIUS サーバー上の共有シークレットと異なっている場合です。

正しい RADIUS 共有シークレットをイニシエータに設定し直します。詳細は、「iSCSI 構成の RADIUS を構成する方法」を参照してください。