Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

fsck コマンドで修復できない UFS ファイルシステムの修正

fsck コマンドを何度か実行しているとき、問題の修正を進めていく過程で、以前の実行で検出されていた問題が再度発生することがあります。場合によっては、問題が報告されなくなるまで、繰り返し fsck を実行する必要があります。これにより、すべてのエラーが検出され、修復されます。

fsck コマンドで表示される情報に注目してください。問題を解決する上で参考になります。たとえば、メッセージは損傷したディレクトリを指している場合があります。そのディレクトリを削除すると、fsck コマンドが問題なく実行されるようになる場合もあります。

それでも fsck コマンドでファイルシステムを修復できない場合は、ffclri、および ncheck コマンドを使用し、間違いを特定して修正します。これらのコマンドの使用方法については、次の情報を参照してください。

最終的には、ファイルシステムを作成し直し、その内容をバックアップメディアから復元せざるをえない場合があります。

完全なファイルシステムを復元する方法については、第 26 章UFS ファイルとファイルシステムの復元 (手順)を参照してください。

ファイルシステムを完全に修復できないが、読み取り専用としてマウントできる場合は、cptar、または cpio コマンドを使用して、データのすべてまたは一部をファイルシステムから取り出してください。

問題の原因がハードウェア上のディスクエラーであれば、ファイルシステムを作成し直して復元する前に、ディスクをフォーマットし直して再びパーティション分割を行わなければならない場合があります。ディスクデバイスを交換する前に、デバイスのケーブルおよびコネクタが正常に機能するかどうかを検査してください。一般に、ハードウェアエラーが発生すると、さまざまなコマンドで同じエラーが繰り返し表示されます。format コマンドはディスク上の不良ブロックを使用しないようにします。ただし、ディスクの損傷が致命的な場合、フォーマットし直したあとも問題が解決されないことがあります。format コマンドの使用方法については、format(1M) のマニュアルページを参照してください。新しいディスクのインストール方法については、第 12 章SPARC: ディスクの追加 (手順)または第 13 章x86: ディスクの追加 (手順)を参照してください。