Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

UFS ファイルとファイルシステムの復元

バックアップを実行すると、ファイルやディレクトリは、それらが含まれるファイルシステムからの相対的な位置に保存されます。ファイルとディレクトリを復元するときは、ufsrestore コマンドが現在の作業ディレクトリにファイル階層を作成し直します。

たとえば、/export/doc/books ディレクトリ (/export はファイルシステム) からバックアップされたファイルは、/export からの相対的な位置に保存されます。つまり、books ディレクトリ内の book ファイルは、テープ上で ./doc/books/book1. として保存されます。あとで、./doc/books/book1 ファイルを /var/tmp ディレクトリに復元する場合、そのファイルは /var/tmp/doc/books/book1 に復元されます。

個別のファイルやディレクトリを復元するときには、/var/tmp などの一時的な場所に復元する必要があります。ファイルを確認したら、それを適当な位置に移動させてもかまいません。ただし、個別のファイルやディレクトリはそれぞれ元の位置に復元できます。その場合には、新しいファイルをバックアップテープからの古いバージョンで上書きしないかどうか確かめてください。

ほかのユーザーとの重複を防ぐために、/var/tmp/restore ファイルなどのサブディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動して、ファイルを復元することをお勧めします。

階層を復元する場合、ファイルを配置するファイルシステム内の一時ディレクトリにファイルを復元する必要があります。復元後に、mv コマンドを使用して階層全体を適切な場所に移動します。


注 –

一時的な場合でも、/tmp ディレクトリにファイルを復元してはいけません。/tmp ディレクトリは通常、TMPFS ファイルシステムとしてマウントされます。TMPFS は ACL などの UFS ファイルシステム属性をサポートしていません。


Procedure使用するテープを決定する方法

  1. 復元するファイルを最後に変更したのはいつごろだったかをユーザーに尋ねます。

  2. バックアップ計画を参照し、該当するファイルまたはファイルシステムを含む最後のバックアップの日付を調べます。

    ファイルの最新バージョンを検索するには、特にユーザーの要求がない限り、増分バックアップファイルを最高のダンプレベルから最低のダンプレベルへ、最新の日付からもっとも古い日付へ逆方向に調べます。

  3. オンラインアーカイブファイルを保持している場合、使用に適したメディアを判別します。


    # ufsrestore ta archive-name ./path/filename ./path/filename
    
    t

    テープ上の各ファイルを表示します。

    a

    内容一覧をテープからではなく、オンラインアーカイブファイルから読み取ります。

    archive-name

    オンラインアーカイブファイル名を指定します。

    ./path/filename

    オンラインアーカイブ上で検索するファイル名を指定します。コマンドが成功した場合は、ufsrestore は i ノード番号とファイル名を出力します。成功しなかった場合、ufsrestore はエラーメッセージを出力します。

    詳細は、ufsrestore(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. 復元するファイルを含むメディアをドライブに挿入し、適切なメディアであることを確認します。


    # ufsrestore tf /dev/rmt/n ./path/filename ./path/filename
    

    各ファイル名に必ず完全パス名を使用してください。ファイルがバックアップに入っていれば、その名前と i ノード番号が表示されます。ファイルがバックアップに入っていない場合、ファイルがそのボリュームに入っていないことを示すメッセージが表示されます。

  5. 同じテープに複数のバックアップファイルが入っている場合は、使用するバックアップファイルの位置までテープを移動します。


    # ufsrestore xfs /dev/rmt/n tape-number
    

例 26–1 使用するテープを決定する

次の例は、オンラインアーカイブに /etc/passwd ファイルが存在するかどうかを確認する方法を示します。


# ufsrestore ta /var/tmp/root.archive ./etc/passwd

次の例は、バックアップテープに /etc/passwd ファイルが存在するかどうかを確認する方法を示します。


# ufsrestore tf /dev/rmt/0 ./etc/passwd

Procedure対話式で UFS ファイルを復元する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. (省略可能) 安全性のため、書き込み保護を設定します。

  3. ボリューム 1 のテープをテープドライブに挿入します。

  4. ファイルを一時的に復元するためのディレクトリに移動します。


    # cd /var/tmp
    
  5. 対話式で復元を開始します。


    # ufsrestore if /dev/rmt/n
    

    情報を伝えるためのメッセージと ufsrestore> プロンプトが表示されます。

  6. 復元するファイルのリストを作成します。

    1. ディレクトリの内容を表示します。


      ufsrestore> ls [directory-name]
    2. ディレクトリを変更します。


      ufsrestore> cd directory-name
      
    3. 復元するファイルとディレクトリのリストを作成します。


      ufsrestore> add filenames
      
    4. (省略可能) 必要に応じ、復元するファイルのリストからディレクトリまたはファイルを削除します。


      ufsrestore> delete filename
      
  7. (省略可能) 復元処理中にファイル名を表示します。


    ufsrestore> verbose
    
  8. ファイルを復元します。


    ufsrestore> extract
    

    どのボリューム番号を使用するかを指定するプロンプトが表示されます。

  9. ボリューム番号を入力して、Return キーを押します。ボリュームが 1 つしかない場合には、1 を入力して Return キーを押します。


    Specify next volume #: 1
    

    リスト内のファイルとディレクトリが抽出され、現在の作業ディレクトリに復元されます。

  10. 現在の作業ディレクトリのモードを変更しない場合は、set owner/mode プロンプトが表示されたときに n を入力します。


    set owner/mode for `.'? [yn] n
    

    ufsrestore コマンドによる最後の整理が完了すると、ufsrestore のプロンプトが表示されます。

  11. ufsrestore プログラムを終了します。


    ufsrestore> quit
    

    シェルプロンプトが表示されます。

  12. 復元されたファイルを確認します。

    1. 復元されたファイルとディレクトリを表示します。


      # ls -l
      

      ファイルとディレクトリのリストが表示されます。

    2. リストを検査して、リストに指定したすべてのファイルとディレクトリが復元されていることを確認します。

  13. ファイルを適切なディレクトリに移動します。


例 26–2 対話式で UFS ファイルを復元する

次の例では、バックアップテープから /etc/passwd ファイルと /etc/shadow ファイルを抽出する方法について説明します。


# cd /var/tmp
# ufsrestore if /dev/rmt/0
ufsrestore> ls
.:
 .:
 .sunw/        export/       net/          sbin/         usr/
 Sources/      etools/       opt/          scde/         var/
 b/            home/         ptools/       set/          vol/
 bin           kernel/       pkg/          share/        
 dev/          lib/          platform/     shared/
 devices/      lost+found/   proc/         src/
 etc/          mnt/          rtools/       tmp/
ufsrestore> cd etc
ufsrestore> add passwd shadow
ufsrestore> verbose
verbose mode on
ufsrestore> extract
Extract requested files
You have not read any volumes yet.
Unless you know which volume your file(s) are on you should start 
with the last volume and work towards the first.
Specify next volume #: 1
extract file ./etc/shadow
extract file ./etc/passwd
Add links
Set directory mode, owner, and times.
set owner/mode for `.'? [yn] n
ufsrestore> quit
# cd etc
# mv passwd /etc
# mv shadow /etc
# ls -l /etc

Procedure特定の UFS ファイルを復元する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. (省略可能) 安全性のため、書き込み保護を設定します。

  3. ボリューム 1 のテープをテープドライブに挿入します。

  4. ファイルを一時的に復元するためのディレクトリに移動します。


    # cd /var/tmp
    
  5. ファイルを復元します。


    # ufsrestore xvf /dev/rmt/n filename
    
    x

    filename 引数内に指定されたファイルまたはディレクトリをコピーするように ufsrestore コマンドに指定します。

    v

    復元処理中にファイル名を表示します。

    f /dev/rmt/n

    テープデバイス名を識別します。

    filename

    1 つまたは複数のファイル名またはディレクトリ名を指定します。複数の場合は、空白で区切って指定します。次に例を示します。./export/home/user1/mail ./export/home/user2/mail .

  6. ファイルが入っているボリューム番号を入力します。Return キーを押します。


    Specify next volume #: 1
    

    ファイルは現在の作業ディレクトリに復元されます。

  7. 現在のディレクトリのモードを変更しない場合は、set owner/mode プロンプトが表示されたときに n と入力して Return キーを押します。


    set owner/mode for '.'? [yn] n
    
  8. 復元されたファイルを確認します。

    1. 復元されたファイルとディレクトリを表示します。


      # ls -l
      

      ファイルとディレクトリのリストが表示されます。

    2. リストを検査して、リストに指定したすべてのファイルとディレクトリが復元されていることを確認します。

  9. ファイルを適切なディレクトリに移動します。


例 26–3 特定のファイルを復元する

次の例では、passwd ファイルと shadow ファイルを /var/tmp ディレクトリに非対話式で復元する方法を説明します。


# cd /var/tmp
# ufsrestore xvf /dev/rmt/0 ./etc/passwd ./etc/shadow
Verify volume and initialize maps
Media block size is 126
Dump   date: Wed Jul 14 13:36:17 2010
Dumped from: the epoch
Level 0 dump of / on starbug:/dev/dsk/c0t0d0s0
Label: none
Extract directories from tape
Initialize symbol table.
Extract requested files
You have not read any volumes yet.
Unless you know which volume your file(s) are on you should start
with the last volume and work towards the first.
Specify next volume #: 1
extract file ./etc/passwd
extract file ./etc/shadow
Add links
Set directory mode, owner, and times.
Specify next volume #:1
extract file ./etc/passwd
extract file ./etc/shadow
Add links
Set directory mode, owner, and times.
set owner/mode for `.'? [yn] n
# cd etc
# mv passwd /etc
# mv shadow /etc
# ls -l /etc


例 26–4 リモートのテープデバイスからファイルを復元する

ufsrestore コマンドを使用するときにテープデバイス名の前に remote-host: を追加することにより、ファイルをリモートドライブから復元できます。

次の例では、システム venus 上のリモートテープドライブ /dev/rmt/0 を使用してファイルを復元します。


# ufsrestore xf venus:/dev/rmt/0 ./etc/hosts

ProcedureUFS ファイルシステム全体を復元する方法

ときには、全面的に復元しなければならないほどファイルシステムが破壊される場合があります。一般的な例として、ディスク障害が発生した場合には、ファイルシステムを全面的に復元する必要があります。この場合、ハードウェアを交換してからソフトウェアを復元しなければならないこともあります。ディスクの交換方法については、「SPARC: システムディスクまたは二次ディスクの追加 (作業マップ)」または 「x86: システムディスクまたは二次ディスクの追加 (作業マップ)」を参照してください。

/export/home などのファイルシステムを全面的に復元するには、時間がかかります。ファイルシステムを一貫性のある方法でバックアップしていれば、最後の増分バックアップ時の状態に復元できます。


注 –

ルート (/) または /usr ファイルシステムの復元には、この手順は使用できません。これらのファイルシステムを復元する方法については、「UFS ルート (/) および /usr ファイルシステムを復元する方法」を参照してください。


  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 必要に応じ、ファイルシステムをマウント解除します。


    # umount /dev/rdsk/device-name
    

    または


    # umount /file-system
    
  3. ファイルシステムを新規作成します。


    # newfs /dev/rdsk/device-name
    

    raw デバイス上に新しいファイルシステムを構築するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。意図しないファイルシステムを間違って損失してしまわないように、device-name が正しいことを確認します。

    詳細は、newfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. 新しいファイルシステムを作成しなければならないかどうかを確認します。


    newfs: construct a new file system /dev/rdsk/cwtxdysz:(y/n)? y
    

    新しいファイルシステムが作成されます。

  5. 新しいファイルシステムを一時的なマウントポイントにマウントします。


    # mount /dev/dsk/device-name /mnt
    
  6. マウントポイントのディレクトリに移動します。


    # cd /mnt
    
  7. (省略可能) 安全性のため、書き込み保護を設定します。

  8. レベル 0 テープの第 1 ボリュームをテープドライブに挿入します。

  9. ファイルを復元します。


    # ufsrestore rvf /dev/rmt/n
    

    ダンプレベル 0 のバックアップが復元されます。バックアップの実行に複数のテープが必要な場合は、番号の順にテープをロードするようにプロンプトが表示されます。

  10. テープを外し、次のレベルのテープをドライブにロードします。

    テープの復元は必ずダンプレベル 0 から始め、一番高いダンプレベルまで続けてください。

  11. ダンプレベルごとに、一番低いレベルから一番高いレベルまで、手順 8 から手順 10 までの操作を繰り返します。

  12. ファイルシステムが復元されたことを確認します。


    # ls
    
  13. restoresymtable ファイルを削除します。


    # rm restoresymtable
    

    復元のチェックポイントのために ufsrestore コマンドが作成し、使用した restoresymtable ファイルを削除します。

  14. 別のディレクトリに移動します。


    # cd /
    
  15. 新しく復元されたファイルシステムをマウント解除します。


    # umount /mnt
    
  16. 最後のテープを取り出し、書き込み保護されていない新しいテープをテープドライブに挿入します。

  17. 新しく復元されたファイルシステムのレベル 0 の バックアップを作成します。


    # ufsdump 0ucf /dev/rmt/n /dev/rdsk/device-name
    

    レベル 0 のバックアップが実行されます。ufsrestore コマンドはファイルの位置を移動し、i ノード割り当てを変更するので、新しく作成されたファイルシステムの完全バックアップは、必ずすぐに作成するようにしてください。

  18. 復元されたファイルシステムをマウントします。


    # mount /dev/dsk/device-name mount-point
    

    復元されたファイルシステムがマウントされ、使用できるようになります。

  19. 復元およびマウントされたファイルシステムが使用できることを確認します。


    # ls mount-point
    

例 26–5 UFS ファイルシステム全体を復元する

次の例では、/export/home ファイルシステムを復元する方法を示します。


# newfs /dev/rdsk/c0t0d0s7
newfs: /dev/rdsk/c0t0d0s7 last mounted as /export/home
newfs: construct a new file system /dev/rdsk/c0t0d0s7: (y/n)? y
/dev/rdsk/c0t0d0s7:     143358064 sectors in 23334 cylinders of 48 tracks, 128 sectors
69999.1MB in 1459 cyl groups (16 c/g, 48.00MB/g, 5824 i/g)
super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at:
 32, 98464, 196896, 295328, 393760, 492192, 590624, 689056, 787488, 885920,
Initializing cylinder groups:
............................
super-block backups for last 10 cylinder groups at:
 142447776, 142546208, 142644640, 142743072, 142841504, 142939936, 143038368,
 143136800, 143235232, 143333664
# mount /dev/dsk/c0t0d0s7 /mnt
# cd /mnt
# ufsrestore rvf /dev/rmt/0
Verify volume and initialize maps
Media block size is 126
Dump   date: Wed Jul 14 12:45:33 2010
Dumped from: the epoch
Level 0 dump of /export/home on starbug:/dev/dsk/c0t0d0s7
Label: none
Begin level 0 restore
Initialize symbol table.
Extract directories from tape
Calculate extraction list.
Warning: ./lost+found: File exists
Make node ./rimmer
Make node ./rimmer/wdir
Make node ./lister
Make node ./pmorph
Make node ./inquisitor
Make node ./kryten
Make node ./kryten/letters
Make node ./kryten/reports
Extract new leaves.
Check pointing the restore
extract file ./rimmer/words
extract file ./rimmer/words1
extract file ./rimmer/words2
extract file ./rimmer/words3
extract file ./rimmer/wdir/words
extract file ./rimmer/wdir/words1
extract file ./rimmer/wdir/words2
extract file ./rimmer/wdir/words3
.
.
.
Add links
Set directory mode, owner, and times.
Check the symbol table.
Check pointing the restore
# rm restoresymtable
# cd /
# umount /mnt
# ufsdump 0ucf /dev/rmt/0 /export/home
                    .
                    .
                    .
# mount /dev/dsk/c0t0d0s7 /export/home
# ls /export/home

ProcedureUFS ルート (/) および /usr ファイルシステムを復元する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 新しいシステムディスクを、ルート (/) と /usr ファイルシステムが復元されるシステムに追加します。

    システムディスクの追加方法の詳細は、「SPARC: システムディスクを接続してブートする方法」または 「x86: システムディスクの接続方法」を参照してください。

  3. 新しいファイルシステムを一時的なマウントポイントにマウントします。


    # mount /dev/dsk/device-name /mnt
    
  4. /mnt ディレクトリに移動します。


    # cd /mnt
    
  5. (省略可能) 安全性のため、書き込み保護を設定します。

  6. テープデバイスのリンクを作成します。


    # tapes
    
  7. ルート (/) ファイルシステムを復元します。


    # ufsrestore rvf /dev/rmt/n
    

    ダンプレベル 0 のテープが復元されます。

  8. テープを外し、次のレベルのテープをドライブにロードします。

    テープの復元は必ずダンプレベル 0 から始め、もっとも低いダンプレベルからもっとも高いダンプレベルまで続けてください。

  9. 必要に応じ、復元を続行します。


    # ufsrestore rvf /dev/rmt/n
    

    次のレベルのテープが復元されます。

  10. テープを追加するたびに、手順 8手順 9 を繰り返します。

  11. ファイルシステムが復元されたことを確認します。


    # ls
    
  12. restoresymtable ファイルを削除します。


    # rm restoresymtable
    

    復元のチェックポイントのために ufsrestore コマンドが作成し、使用した restoresymtable ファイルを削除します。

  13. ルート (/) ディレクトリに変更します。


    # cd /
    
  14. 新しく作成されたファイルシステムをマウント解除します。


    # umount /mnt
    
  15. 新しいファイルシステムを検査します。


    # fsck /dev/rdsk/device-name
    

    復元されたファイルシステムの整合性が検査されます。

  16. ルートパーティションにブートブロックを作成します。

    SPARC システムの場合:


    # installboot  /usr/platform/`uname-i`/lib/fs/ufs/bootblk 
    /dev/rdsk/device-name
    

    詳細は、installboot(1M) のマニュアルページを参照してください。

    SPARC システム上での installboot コマンドの使用例については、例 26–6 を参照してください。

    x86 システムの場合:


    # /sbin/installgrub /boot/grub/stage1 /boot/grub/stage2 /dev/rdsk/cwtxdysz
    

    詳細は、installgrub(1M) のマニュアルページを参照してください。

    x86 システム上での installgrub コマンドの使用例については、例 26–7 を参照してください。

  17. 新しいテープをテープドライブに挿入します。

  18. 新しいファイルシステムのバックアップを作成します。


    # ufsdump 0uf /dev/rmt/n /dev/rdsk/device-name
    

    ダンプレベル 0 のバックアップが実行されます。ufsrestore コマンドはファイルの位置を移動し、i ノード割り当てを変更するので、新しく作成されたファイルシステムの完全バックアップは、必ずすぐに作成するようにしてください。

  19. 必要に応じ、/usr ファイルシステムについて手順 5 から 16 を繰り返します。

  20. システムを再起動します。


    # init 6
    

    システムがリブートされます。


例 26–6 SPARC: UFS ルート (/) ファイルシステムを復元する

次の例は、SPARC システム上でルート (/) ファイルシステムを復元する方法を示します。この例では、システムはローカルの Solaris DVD またはネットワークから起動するものとします。


# mount /dev/dsk/c0t3d0s0 /mnt
# cd /mnt
# tapes
# ufsrestore rvf /dev/rmt/0
# ls
# rm restoresymtable
# cd /
# umount /mnt
# fsck /dev/rdsk/c0t3d0s0
# installboot /usr/platform/sun4u/lib/fs/ufs/bootblk
/dev/rdsk/c0t3d0s0
# ufsdump 0uf /dev/rmt/0 /dev/rdsk/c0t3d0s0
# init 6


例 26–7 x86: UFS ルート (/) ファイルシステムを復元する

次の例は、x86 システム上でルート (/) ファイルシステムを復元する方法を示します。この例では、GRUB フェイルセーフブートセッション、ローカルの Solaris DVD、またはネットワークからシステムが起動されていることを前提としています。


# mount /dev/dsk/c0t3d0s0 /mnt
# cd /mnt
# tapes
# ufsrestore rvf /dev/rmt/0
# ls
# rm restoresymtable
# cd /
# umount /mnt
# fsck /dev/rdsk/c0t3d0s0
# /sbin/installgrub /boot/grub/stage1 /boot/grub/stage2 /dev/rdsk/c0t3d0s0
stage1 written to partition 0 sector 0 (abs 2016)
stage2 written to to partition 0, 227 sectors starting 50 (abs 2066)
# ufsdump 0uf /dev/rmt/0 /dev/rdsk/c0t3d0s0
# init 6