Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

InfiniBand デバイスでの uDAPL アプリケーションインタフェースの使用

uDAPL (User Direct Access Programming Library) は、RDMA (Remote Direct Memory Access) に対応した InfiniBand などの相互接続を介して行われるデータセンターアプリケーションのデータメッセージングのパフォーマンス、スケーラビリティー、および信頼性を向上させる標準 API です。uDAPL インタフェースは DAT Collaborative によって定義されています。DAT Collaborative の詳細は、次の Web サイトを参照してください。

http://www.datcollaborative.org

この Solaris リリースでは、次の uDAPL 機能がサポートされます。

ProcedureuDAPL を使用可能にする方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 次のパッケージがインストールされていることを確認します。必要に応じて、これらをインストールします。

    • SUNWib - Sun InfiniBand フレームワーク

    • SUNWtavor - Sun Tavor HCA ドライバ

    • SUNWipoib - Sun IP over InfiniBand

    • SUNWudaplr - DAT (Direct Access Transport) レジストリパッケージ (root)

    • SUNWudaplu - DAT (Direct Access Transport) レジストリパッケージ (usr)

    • SUNWudapltr - Tavor パッケージ用サービスプロバイダ (root)

    • SUNWudapltu - Tavor パッケージ用サービスプロバイダ (usr)

  3. IPoIB インタフェースを認識させるには、次のいずれかの手順を選択します。

    • ifconfig コマンドと datadm コマンドを使用して、インタフェースを手動で使えるようにします。

      次に例を示します。


      # ifconfig ibd1 plumb
      # ifconfig ibd1 192.168.0.1/24 up
      # datadm -a /usr/share/dat/SUNWudaplt.conf
      
    • 次の方法で、インタフェースを自動的に使えるようにします。

      • 次のファイルを作成し、適切な IP アドレスを指定します。


        /etc/hostname.ibd1
      • システムを再起動します。

DAT 静的レジストリの更新

datadm コマンドを使用して、DAT 静的レジストリ dat.conf ファイルを管理できます。このファイルの詳細は、dat.conf(4) のマニュアルページを参照してください。

datadm コマンドを使用して、サービスプロバイダを dat.conf ファイルに登録したり登録を解除したりすることもできます。詳細は、datadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

IPoIB インタフェースアダプタの追加や削除を行なったときは、システムの現在の状態を反映させるために、datadm コマンドを実行して dat.conf ファイルを更新してください。現在インストールされているすべてのサービスプロバイダについて、インタフェースアダプタの新しいセットが再生成されます。

ProcedureDAT 静的レジストリを更新する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. システムに IPoIP インタフェースアダプタを追加したり、システムから IPoIP インタフェースアダプタを削したりしたあとに、DAT 静的レジストリを更新します。


    # datadm -u
    
  3. 更新された DAT 静的レジストリを表示します。


    # datadm
    

ProcedureDAT 静的レジストリにサービスプロバイダを登録する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. Mellanox Tavor ホストチャネルアダプタ用の Sun のサービスプロバイダを追加したあとに、DAT 静的レジストリを更新します。


    # datadm -a /usr/share/dat/SUNWudaplt.conf
    
  3. 更新された DAT 静的レジストリを表示します。


    # datadm -v
    

ProcedureDAT 静的レジストリからサービスプロバイダの登録を解除する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. Mellanox Tavor ホストチャネルアダプタ用の Sun のサービスプロバイダをシステムから削除したあとに、DAT 静的レジストリを更新します。


    # datadm -r /usr/share/dat/SUNWudaplt.conf
    
  3. 更新された DAT 静的レジストリを表示します。


    # datadm -v