uDAPL (User Direct Access Programming Library) は、RDMA (Remote Direct Memory Access) に対応した InfiniBand などの相互接続を介して行われるデータセンターアプリケーションのデータメッセージングのパフォーマンス、スケーラビリティー、および信頼性を向上させる標準 API です。uDAPL インタフェースは DAT Collaborative によって定義されています。DAT Collaborative の詳細は、次の Web サイトを参照してください。
http://www.datcollaborative.org
この Solaris リリースでは、次の uDAPL 機能がサポートされます。
標準の DAT レジストリライブラリ libdat。詳細は、libdat(3LIB) のマニュアルページを参照してください。
標準のサービスプロバイダ登録ファイル dat.conf。詳細は、dat.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
複数のサービスプロバイダのサポート。これにより、各プロバイダが uDAPL ライブラリパスやバージョン番号などを独自の service_provider.conf ファイルで指定できます。詳細は、service_provider.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
datadm コマンド。これは dat.conf を構成するための管理ツールです。詳細は、datadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
新しいリソース制御プロパティー project.max-device-locked-memory。ロックされる物理メモリーの量を調節します。
アドレス解決に IP インフラストラクチャーを活用する IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスを使った命名方式。IPv4 での ARP や IPv6 での近隣探索などが含まれます。Solaris uDAPL インタフェースアダプタは、IPoIB デバイスインスタンスに直接対応づけられます。
DAT Collaborative コミュニティーによって使用されている標準のアドレス変換方式のサポート。
Mellanox Tavor ホストチャネルアダプタをサポートするための uDAPL サービスプロバイダライブラリ。dat.conf 登録ファイルへの自動登録を提供します。
SPARC プラットフォームと x86 プラットフォームの両方をサポートします。
スーパーユーザーになります。
次のパッケージがインストールされていることを確認します。必要に応じて、これらをインストールします。
SUNWib - Sun InfiniBand フレームワーク
SUNWtavor - Sun Tavor HCA ドライバ
SUNWipoib - Sun IP over InfiniBand
SUNWudaplr - DAT (Direct Access Transport) レジストリパッケージ (root)
SUNWudaplu - DAT (Direct Access Transport) レジストリパッケージ (usr)
SUNWudapltr - Tavor パッケージ用サービスプロバイダ (root)
SUNWudapltu - Tavor パッケージ用サービスプロバイダ (usr)
IPoIB インタフェースを認識させるには、次のいずれかの手順を選択します。
datadm コマンドを使用して、DAT 静的レジストリ dat.conf ファイルを管理できます。このファイルの詳細は、dat.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
datadm コマンドを使用して、サービスプロバイダを dat.conf ファイルに登録したり登録を解除したりすることもできます。詳細は、datadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
IPoIB インタフェースアダプタの追加や削除を行なったときは、システムの現在の状態を反映させるために、datadm コマンドを実行して dat.conf ファイルを更新してください。現在インストールされているすべてのサービスプロバイダについて、インタフェースアダプタの新しいセットが再生成されます。
スーパーユーザーになります。
システムに IPoIP インタフェースアダプタを追加したり、システムから IPoIP インタフェースアダプタを削したりしたあとに、DAT 静的レジストリを更新します。
# datadm -u |
更新された DAT 静的レジストリを表示します。
# datadm |
スーパーユーザーになります。
Mellanox Tavor ホストチャネルアダプタ用の Sun のサービスプロバイダを追加したあとに、DAT 静的レジストリを更新します。
# datadm -a /usr/share/dat/SUNWudaplt.conf |
更新された DAT 静的レジストリを表示します。
# datadm -v |