一時ファイルシステム (TMPFS) は、ファイルシステムの読み取りと書き込みにローカルメモリーを使用します。一般に、一時ファイルシステムは、UFS ファイルシステムに比べて読み書きの速度が高速です。TMPFS ファイルシステムを使用すると、ローカルディスク上で、あるいはネットワーク経由で一時ファイルの読み書きを行う際のオーバーヘッドが軽減されるのでシステムのパフォーマンスを向上できます。TMPFS ファイルシステム内のファイルは、リブートまたはマウント解除すると削除されます。
複数の TMPFS ファイルシステムを作成した場合は、すべてのファイルシステムが同じシステムリソースを使用するということに注意してください。mount コマンドの -o size オプションを使用して TMPFS のサイズを制限しないと、ある TMPFS ファイルシステムで作成されたファイルが、ほかの TMPFS ファイルシステムのための領域を使い切ってしまう可能性があります。
詳細は、tmpfs(7FS) のマニュアルページを参照してください。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
必要に応じて、TMPFS ファイルシステムとしてマウントするディレクトリを作成します。
# mkdir /mount-point |
/mount-point は、TMPFS ファイルシステムがマウントされるディレクトリです。
TMPFS ファイルシステムをマウントします。
# mount -F tmpfs [-o size=number] swap mount-point |
TMPFS ファイルシステムのサイズ制限を M バイト単位で示します。
TMPFS ファイルシステムがマウントされるディレクトリを示します。
ブート時に TMPFS ファイルシステムが自動的にマウントされるようにシステムを設定する方法については、例 17–3 を参照してください。
TMPFS ファイルシステムが作成されていることを確認します。
# mount -v |
次の例は、TMPFS ファイルシステム /export/reports を作成およびマウントし、そのサイズを 50M バイトに制限する方法を示しています。
# mkdir /export/reports # chmod 777 /export/reports # mount -F tmpfs -o size=50m swap /export/reports # mount -v |
ブート時にシステムが自動的に TMPFS ファイルシステムをマウントするように設定するには、/etc/vfstab のエントリを追加します。次の例は、ブート時に /export/test を TMPFS ファイルシステムとしてマウントする /etc/vfstab ファイルのエントリを示しています。size=number オプションを指定していないため、/export/test の TMPFS ファイルシステムのサイズは利用できるシステムリソースによってのみ制限されます。
swap - /export/test tmpfs - yes - |
/etc/vfstab ファイルの詳細は、「/etc/vfstab ファイルのフィールドの説明」を参照してください。