fsck コマンドは、スーパーブロックに保存される状態タグを使用してファイルシステムの状況を記録します。また、このフラグを使用して、ファイルシステムの整合性を検査する必要があるか判断します。このフラグは、ブート時に /sbin/rcS スクリプトによって使用されるか、fsck -m コマンドによって使用されます。fsck -m コマンドの結果を無視する場合は、状態フラグの設定に関係なく、すべてのファイルシステムを検査できます。
スーパーブロックについては、「スーパーブロック」を参照してください。
表 21–1 ファイルシステムの状態フラグの値
状態フラグの値 |
説明 |
---|---|
FSACTIVE |
このファイルシステムがマウント済みであり、メモリー内のデータが変更されたことを示します。この状態フラグを持つマウント済みファイルシステムでは、システムの電源が切断されると、ユーザーデータまたはメタデータが失われます。 |
FSBAD |
このファイルシステムに不整合なファイルシステムデータが含まれていることを示します。 |
FSCLEAN |
このファイルシステムが正常にマウント解除されており、破損していないことを示します。 |
FSLOG |
このファイルシステムのロギングが有効になっていることを示します。このフラグが設定されたファイルシステムは、マウントされている場合も、マウント解除されている場合もあります。ロギングが有効になっているファイルシステムに設定できるフラグは、FSLOG、FSBAD のいずれかです。ロギングが無効になっているファイルシステムに設定できるフラグは、FSACTIVE、 FSSTABLE、FSCLEAN のいずれかです。 |
FSSTABLE |
このファイルシステムがマウント済みであり、アイドル状態であることを示します。この状態フラグを持つマウント済みファイルシステムでは、システムの電源が切断されても、ユーザーデータやメタデータが失われることはありません。 |