システム管理エージェントに実装されている USM では、2 つの認証プロトコルがサポートされます。以下のリストに認証プロトコルを示します。
システム管理エージェントでは、メッセージダイジェスト実装は HMAC-MD5–96。これは、MD5 に基づく単方向の暗号化であり、96 ビットのハッシュと16 オクテットのキー長を使用する。計算上、2 つのメッセージが同じメッセージダイジェストを持つことはできない。事前に指定されたターゲットメッセージダイジェストからメッセージを生成することもできない。MD5 アルゴリズムは電子署名アプリケーションを対象にしている。これらのアプリケーションでは、サイズの大きいファイルを安全に圧縮する必要がある。圧縮後、公開鍵暗号システムにより、秘密鍵を使って暗号化する。HMAC-MD5–96 アルゴリズムは 32 ビットマシンで使用可能。大規模な置換テーブルは不要。このアルゴリズムは非常にコンパクトにコード化することができる。MD5 の詳細については、RFC 1321 (http://www.ietf.org/rfc/rfc1321.txt ) を参照
システム管理エージェントでは、セキュアハッシュアルゴリズム (SHA) 実装は HMAC-SHA–96。この単方向暗号化は、96 ビットのハッシュと 20 オクテットのキー長を使用する。このアルゴリズムは、2 64 ビット未満の長さのメッセージを入力として受け付ける。入力メッセージは 512 ビットブロックで処理される。このアルゴリズムは 160 ビットのメッセージダイジェスト出力を生成する。このメッセージダイジェストは、たとえば、メッセージの署名を生成または検証する署名アルゴリズムへの入力として使用される。メッセージダイジェストには、メッセージそのものではなく署名が付いている。このため、元のメッセージよりサイズが小さくなるため、効率がよくなる。電子署名の作成者が SHA を使用している場合は、検証側でも SHA を使用する必要がある。通常、転送中にメッセージに変更が加えられた場合は、メッセージダイジェストにも変更が加えられる。その結果、電子署名の検証は失敗する。SHA の安全性が高いのは、計算上、2 つのメッセージが同じメッセージダイジェストを持つことができないためである。また、事前に指定されたターゲットメッセージダイジェストからメッセージを生成することもできない。SHA の設計は MD5 ファミリのハッシュ関数と類似している。SHA の詳細については、RFC 3174 (http://www.ietf.org/rfc/rfc3174.txt ) を参照
システム管理エージェントの場合、デフォルトの認証プロトコルは HMAC-MD55–96 です。設定は auth proto = MD5 です。