RMI は、以下のように強化されました。
スタブクラスの動的な生成 - このリリースでは、実行時にスタブクラスを動的に生成できるようになりました。このため、Java Remote Method Invocation (Java RMI) スタブコンパイラ、rmic を使用してリモートオブジェクト用のスタブクラスをあらかじめ生成する必要がなくなりました。ただし、以前のバージョンで稼動しているクライアントをサポートする必要があるリモートオブジェクト用のスタブクラスを生成するために、rmic を使用する必要があります。
標準の SSL/TLS ソケットファクトリクラス - このリリースでは、標準の Java RMI ソケットファクトリクラス、javax.rmi.ssl.SslRMIClientSocketFactory と javax.rmi.ssl.SslRMIServer SocketFactory が追加されました。これらのクラスは、Java Secure Socket Extension (JSSE) を使用して Secure Sockets Layer (SSL) または Transport Layer Security (TLS) プロトコルを介して通信します。
inetd/xinetd からの rmid または Java RMI サーバーの起動 - System.inheritedChannel メソッドが提供するこの新しい機能を使用すると、アプリケーションは仮想マシン (VM) を起動したプロセスから継承されたチャネル (例: java.nio.channels.SocketChannel、java.nio.channels.ServerSocketChannel など) を取得できます。継承されたこのようなチャネルは、単一の着信接続にサービスを提供するように使用することも (SocketChannel と同様)、あるいは複数の着信接続を受け入れるように使用することも (ServerSocketChannel と同様) できます。このため、inetd (Solaris) または xinetd (Linux) によって起動された Java ネットワーキングアプリケーションは、inetd/xinetd から継承された SocketChannel または ServerSocketChannel を取得できます。
http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/rmi/index.html にあるドキュメントを参照してください。
javax.sql パッケージの一部として J2SE バージョン 1.4 で導入された RowSet インタフェースは、コンポーネント間でデータを受け渡す軽量手法を提供します。
このリリースでは、開発者に便利なように、RowSet オブジェクトを使用できる 5 つの一般的な方法で (JSR 114 として) RowSet インタフェースが実装されました。これらの実装により、現状のままあるいは拡張して自由に使用できる標準が提供されます。以下に、これらの 5 つの標準実装を示します。
JdbcRowSet - JDBC テクノロジを使用するために実装される結果セットまたはドライバをカプセル化するために使用されます。
CachedRowSet - データソースからデータを取得する場合や変更されたデータをデータソースに書き戻す場合を除き、そのデータソースからは切り離されて独自に稼動します。このため、メモリー内にできるだけ多くのデータを保存する軽量コンテナとして機能できます。
FilteredRowSet - CachedRowSet を拡張したもので、データのサブセットを取得するのに使用されます。
JoinRowSet - CachedRowSet を拡張したもので、複数の RowSet オブジェクトからデータの SQL JOIN を取得するために使用されます。
WebRowSet - CachedRowSet を拡張したもので、XML データに使用されます。これは、標準化された XML スキーマを使用する XML 内で表形式コンポーネントを表現します。
http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/jdbc/index.html にあるドキュメントを参照してください。
CORBA、Java IDL、および Java RMI-IIOP の機能強化については、「J2SE 1.4.x と 5.0 の間での CORBA 機能の変更点」で説明しています。http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/idl/index.html にある Java IDL ドキュメントと、http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/rmi-iiop/index.html にある Java RMI-IIOP ドキュメントを参照してください。
JNDI の新機能は次のとおりです。
ディレクトリ / ネーミングサービスから完全名にアクセスする javax.naming.NameClassPair の機能強化
標準の LDAP 制御である Manage Referral Control (参照コントロール)、Paged Results Control (ページング結果コントロール)、および Sort Control (ソートコントロール) のサポート
LDAP 名の操作のサポート
http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/jndi/index.html にあるドキュメントを参照してください。