メッセージは、gss_wrap() 関数でラップすることが可能です。gss_get_mic() と同様に、gss_wrap() は MIC を提供します。また、機密性が要求され、かつ実際の機構で利用可能である場合には、gss_wrap() は指定されたメッセージの暗号化も行います。メッセージの受信側は gss_unwrap() でメッセージをラップ解除します。
gss_wrap() は gss_get_mic() とは違い、メッセージと MIC をいっしょにラップし、1 つの出力メッセージにします。このバンドルを送信する関数の呼び出しは、1 回だけですみます。これに対し、gss_unwrap() はメッセージを抽出します。MIC はアプリケーションからは見えません。
メッセージが正常にラップされた場合、gss_wrap() は GSS_S_COMPLETE を戻します。要求された QOP が有効でない場合、GSS_S_BAD_QOP が返されます。gss_wrap() の使用例については、「メッセージのラップと送信」を参照してください。