国際化対応言語環境の利用ガイド

第 3 章 Solaris 環境における地域対応

この章では、最新の Solaris 環境の地域対応機能について説明します。この章の内容は次のとおりです。

地域対応のためのソフトウェアサポート

この節では、Solaris ロケールパッケージ、CD-ROM ディスク、地域対応機能、およびスクリプト機能について説明します。

Solaris ロケールパッケージの要約

すべての 最新の Solaris ロケールパッケージは、完全ロケールまたは部分ロケールに分類されます。

部分ロケールでは、それぞれのロケールが有効になります。部分ロケールがシステムにインストールされている場合、ユーザーは、対象のロケールでテキストの入力、表示、印刷を行なったり、アプリケーションを実行したりできます。ただし、Solaris OS から出される OS/GUI メッセージは英語です。Solaris SOFTWARE CD には、すべての部分ロケールパッケージが格納されています。日本語およびアジア各国語の部分ロケールはその言語に対応してパッケージ化されていますが、その他の部分ロケールは地理的な地域に対応してパッケージ化されています。

完全ロケールパッケージには、ソフトウェアメッセージの翻訳、オンラインヘルプ、オプションフォント、および言語固有の機能が含まれます。完全ロケールパッケージは、多数の言語に対して完全な言語の機能を提供します。次の言語に基づくロケールはすべて完全ロケールです。

完全ロケールは言語別にパッケージ化され、LANGUAGES CD に格納されています。


注 –

完全ロケールを機能させるためには、部分ロケールパッケージ (ロケールを有効にするもの) をインストールする必要があります。


Solaris のインストールプロセス中に、サポートが必要な地域の選択を求められます。インストール終了後に利用できるロケールのサポートは、この段階での選択によって決まります。部分ロケールは Solaris OS とともに Solaris SOFTWARE CD からインストールされ、完全ロケールは LANGUAGES CD からインストールされます。完全ロケールのサポートが必要ない場合は、LANGUAGES CD からのインストールを省略できます。なお、英語ロケールはデフォルトでインストールされます。

サポートされるロケール

次の表に Solaris 環境でサポートされるすべてのロケールを示します。ロケール名は国際的な命名規格に従います。

表 3–1 アジアのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

hi_IN.UTF-8

英語 

インド 

UTF-8 

Hindi (UTF-8) Unicode 4.0 

ja

日本語 

日本 

eucJP [eucJP は日本語 EUC コードセットを示します。ja_JP.eucJP ロケールの仕様は UI_OSF 日本語環境実装規約バージョン 1.1 に、ja ロケールは以前の Solaris リリースで採用されてきた仕様にそれぞれ準拠しています。]

日本語 (EUC) 

 

 

 

 

JIS X 0201-1976 

 

 

 

 

JIS X 0208-1990 

 

 

 

 

JIS X 0212-1990 

ja_JP.eucJP

日本語 

日本 

eucJP 

日本語 (EUC) 

 

 

 

 

JIS X 0201-1976 

 

 

 

 

JIS X 0208-1990 

 

 

 

 

JIS X 0212-1990 

ja_JP.PCK

日本語 

日本 

PCK [PCK は Shift_JIS (SJIS) ともいいます。]

日本語 (PC Kanji) 

 

 

 

 

JIS X 0201-1976 

 

 

 

 

JIS X 0208-1990 

ja_JP.UTF-8

日本語 

日本 

UTF-8 

日本語 (UTF-8) Unicode 4.0 

ko_KR.EUC

韓国語 

韓国 

1001 

韓国語 (EUC) KS X 1001 

ko_KR.UTF-8

韓国語 

韓国 

UTF-8 

韓国語 (UTF-8) Unicode 4.0 

th_TH.UTF-8

英語 

タイ 

UTF-8 

タイ語 (UTF-8) Unicode 4.0 

th_TH.TIS620

英語 

タイ 

TIS620.2533 

タイ TIS620.2533 

zh_CN.EUC

簡体字中国語 

PRC 

gb2312 [gb2312 は簡体字中国語 EUC コードセットを示します。GB 1988–80 および GB 2312–80 を含みます。]

簡体字中国語 (EUC) GB2312-1980 

zh_CN.GBK

簡体字中国語 

PRC 

GBK [GBK は GB 拡張を示します。これらの拡張にはすべての GB 2312–80 文字、ISO/IEC 10646–1 のすべての Unified Han 文字、および日本語のひらがな文字、カタカナ文字が含まれます。また、中国語、日本語、韓国語の文字セット、および ISO/IEC 10646–1 の多くの文字も含みます。]

簡体字中国語 (EUC) 

zh_CN.GB18030

簡体字中国語 

PRC 

GB18030–2000 

 

簡体字中国語 (GB18030–2000) GB18030–2000 

zh_CN.UTF-8

簡体字中国語 

PRC 

UTF-8 

簡体字中国語 (UTF-8) Unicode 4.0 

zh_HK.BIG5HK

繁体字中国語 

香港 

Big5+HKSCS 

繁体字中国語 (BIG5+HKSCS) 

zh_HK.UTF-8

繁体字中国語 

香港 

UTF-8 

繁体字中国語 (UTF-8) Unicode 4.0 

zh_TW.EUC

繁体字中国語 

台湾 

cns11643 

繁体字中国語 (EUC) CNS 11643-1992 

zh_TW.BIG5

繁体字中国語 

台湾 

BIG5 

繁体字中国語 (BIG5) 

zh_TW.UTF-8

繁体字中国語 

台湾 

UTF-8 

繁体字中国語 (UTF-8) Unicode 4.0 

表 3–2 オーストラリアのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

en_AU.ISO8859-1

英語 

オーストラリア 

ISO8859-1 

英語 (オーストラリア) 

en_NZ.ISO8859-1

英語 

ニュージーランド 

ISO8859-1 

英語 (ニュージーランド) 

表 3–3 中央アメリカのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

es_CR.ISO8859-1

スペイン語 

コスタリカ 

ISO8859-1 

スペイン語 (コスタリカ) 

es_GT.ISO8859-1

スペイン語 

グアテマラ 

ISO8859-1 

スペイン語 (グアテマラ) 

es_NI.ISO8859-1

スペイン語 

ニカラグア 

ISO8859-1 

スペイン語 (ニカラグア) 

es_PA.ISO8859-1

スペイン語 

パナマ 

ISO8859-1 

スペイン語 (パナマ) 

es_SV.ISO8859-1

スペイン語 

エルサルバドル 

ISO8859-1 

スペイン語 (エルサルバドル) 

表 3–4 中央ヨーロッパのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

cs_CZ.ISO8859-2

英語 

チェコ共和国 

ISO8859-2 

チェコ語 (チェコ) 

de_AT.ISO8859-1

ドイツ語 

オーストリア 

ISO8859-1 

ドイツ語 (オーストリア) 

de_AT.ISO8859-15

ドイツ語 

オーストリア 

ISO8859-15 

ドイツ語 (オーストリア、ISO8859-15 - Euro) 

de_CH.ISO8859-1

ドイツ語 

スイス 

ISO8859-1 

ドイツ語 (スイス) 

de_DE.UTF-8

ドイツ語 

ドイツ 

UTF-8 

ドイツ語 (ドイツ、Unicode 4.0) 

de_DE.ISO8859-1

ドイツ語 

ドイツ 

ISO8859-1 

ドイツ語 (ドイツ) 

de_DE.ISO8859-15

ドイツ語 

ドイツ 

ISO8859-15 

ドイツ語 (ドイツ、ISO8859-15 - Euro) 

fr_CH.ISO8859-1

フランス語 

スイス 

ISO8859-1 

フランス語 (スイス) 

hu_HU.ISO8859-2

英語 

ハンガリー 

ISO8859-2 

ハンガリー語 (ハンガリー) 

pl_PL.ISO8859-2

英語 

ポーランド 

ISO8859-2 

ポーランド語 (ポーランド) 

pl_PL.UTF-8

英語 

ポーランド 

UTF-8 

ポーランド語 (ポーランド、Unicode 4.0) 

sk_SK.ISO8859-2

英語 

スロバキア 

ISO8859-2 

スロバキア語 (スロバキア) 

表 3–5 東ヨーロッパのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

bg_BG.ISO8859-5

英語 

ブルガリア 

ISO8859-5 

ブルガリア語 (ブルガリア) 

et_EE.ISO8859-15

英語 

エストニア 

ISO8859-15 

エストニア語 (エストニア) 

hr_HR.ISO8859-2

英語 

クロアチア 

ISO8859-2 

クロアチア語 (クロアチア) 

lt_LT.ISO8859-13

英語 

リトアニア 

ISO8859-13 

リトアニア語 (リトアニア) 

lv_LV.ISO8859-13

英語 

ラトビア 

ISO8859-13 

ラトビア語 (ラトビア) 

mk_MK.ISO8859-5

英語 

マケドニア 

ISO8859-5 

マケドニア語 (マケドニア) 

ro_RO.ISO8859-2

英語 

ルーマニア 

ISO8859-2 

ルーマニア語 (ルーマニア) 

ru_RU.KOI8-R

英語 

ロシア 

KOI8-R 

ロシア語 (ロシア、KOI8-R) 

ru_RU.ANSI1251

英語 

ロシア 

ansi-1251 

ロシア語 (ロシア、ANSI 1251) 

ru_RU.ISO8859-5

英語 

ロシア 

ISO8859-5 

ロシア語 (ロシア) 

ru_RU.UTF-8

英語 

ロシア 

UTF-8 

ロシア語 (ロシア、Unicode 4.0) 

sh_BA.ISO8859-2@bosnia

英語 

ボスニア 

ISO8859-2 

ボスニア語 (ボスニア) 

sl_SI.ISO8859-2

英語 

スロベニア 

ISO8859-2 

スロベニア語 (スロベニア) 

sq_AL.ISO8859-2

英語 

アルバニア 

ISO8859-2 

アルバニア語 (アルバニア) 

sr_YU.ISO8859-5

英語 

セルビア 

ISO8859-5 

セルビア語 (セルビア) 

tr_TR.ISO8859-9

英語 

トルコ 

ISO8859-9 

トルコ語 (トルコ) 

tr_TR.UTF-8

英語 

トルコ 

UTF-8 

トルコ語 (トルコ、Unicode 4.0) 

表 3–6 中東のロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

He

英語 

イスラエル 

ISO8859-8 

ヘブライ語 (イスラエル) 

表 3–7 北アフリカのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

ar_EG.UTF-8

英語 

エジプト 

UTF-8 

アラビア語 (エジプト) 

Ar

英語 

エジプト 

ISO8859-6 

アラビア語 (エジプト) 

表 3–8 北アメリカのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

en_CA.ISO8859-1

英語 

カナダ 

ISO8859-1 

英語 (カナダ) 

en_US.ISO8859-1

英語 

米国 

ISO8859-1 

英語 (U.S.A.) 

en_US.ISO8859-15

英語 

米国 

ISO8859-15 

英語 (U.S.A., ISO8859-15 - Euro) 

en_US.UTF-8

英語 

米国 

UTF-8 

英語 (米国、Unicode 4.0) 

fr_CA.ISO8859-1

フランス語 

カナダ 

ISO8859-1 

フランス語 (カナダ) 

es_MX.ISO8859–1

スペイン語 

メキシコ 

ISO8859–1 

スペイン語 (メキシコ) 

表 3–9 北ヨーロッパのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

da_DK.ISO8859–1

英語 

デンマーク 

ISO8859–1 

デンマーク語 (デンマーク) 

da_DK.ISO8859-15

英語 

デンマーク 

ISO8859–15 

デンマーク語 (デンマーク、ISO8859–15–Euro) 

fi_FI.ISO8859–1

英語 

フィンランド 

ISO8859–1 

フィンランド語、Unicode 4.0 

fi_FI.ISO8859–15

英語 

フィンランド 

ISO8859-15 

フィンランド語 (フィンランド、ISO8859–15–Euro) 

fi_FI.UTF-8

英語 

フィンランド 

UTF-8 

フィンランド語 (フィンランド) 

is_IS.ISO8859–1

英語 

アイスランド 

ISO8859–1 

アイスランド語 (アイスランド) 

no_NO.ISO8859–1@bokmal

英語 

ノルウェー 

ISO8859–1 

ノルウェー語 (ノルウェー ブークモール語) 

no_NO.ISO8859–1@nyorsk

英語 

ノルウェー 

ISO8859–1 

ノルウェー語 (ノルウェー ニーノシク語) 

sv_SE.ISO8859–1

スウェーデン語 

スウェーデン 

ISO8859–1 

スウェーデン語 (スウェーデン) 

sv_SE.ISO8859-15

スウェーデン語 

スウェーデン 

ISO8859-15 

スウェーデン語 (スウェーデン、ISO8859–15–Euro) 

sv_SE.UTF-8

スウェーデン語 

スウェーデン 

UTF-8 

スウェーデン語 (スウェーデン、Unicode 4.0) 

表 3–10 南アメリカのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

es_AR.ISO8859-1

スペイン語 

アルゼンチン 

ISO8859-1 

スペイン語 (アルゼンチン) 

es_BO.ISO8859-1

スペイン語 

ボリビア 

ISO8859-1 

スペイン語 (ボリビア) 

es_CL.ISO8859-1

スペイン語 

チリ 

ISO8859-1 

スペイン語 (チリ) 

es_CO.ISO8859-1

スペイン語 

コロンビア 

ISO8859-1 

スペイン語 (コロンビア) 

es_EC.ISO8859-1

スペイン語 

エクアドル 

ISO8859-1 

スペイン語 (エクアドル) 

es_PE.ISO8859-1

スペイン語 

ペルー 

ISO8859-1 

スペイン語 (ペルー) 

es_PY.ISO8859-1

スペイン語 

パラグアイ 

ISO8859-1 

スペイン語 (パラグアイ) 

es_UY.ISO8859-1

スペイン語 

ウルグアイ 

ISO8859-1 

スペイン語 (ウルグアイ) 

es_VE.ISO8859-1

スペイン語 

ベネズエラ 

ISO8859-1 

スペイン語 (ベネズエラ) 

pt_BR.ISO8859-1

英語 

ブラジル 

ISO8859-1 

ポルトガル語 (ブラジル) 

pt_BR.UTF-8

英語 

ブラジル 

UTF-8 

ポルトガル語 (ブラジル、Unicode 4.0) 

表 3–11 南ヨーロッパのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

ca_ES.ISO8859-1

英語 

スペイン 

ISO8859-1 

カタロニア語 (スペイン) 

ca_ES.ISO8859-15

英語 

スペイン 

ISO8859-15 

カタロニア語 (スペイン、ISO8859-15 - Euro) 

el_GR.ISO8859-7

英語 

ギリシャ 

ISO8859-7 

ギリシャ語 (ギリシャ) 

es_ES.ISO8859-1

スペイン語 

スペイン 

ISO8859-1 

スペイン語 (スペイン) 

es_ES.ISO8859-15

スペイン語 

スペイン 

ISO8859-15 

スペイン語 (スペイン、ISO8859-15 - Euro) 

es_ES.UTF-8

スペイン語 

スペイン 

UTF-8 

スペイン語 (スペイン、Unicode 4.0) 

it_IT.ISO8859-1

イタリア語 

イタリア 

ISO8859-1 

イタリア語 (イタリア) 

it_IT.ISO8859-15

イタリア語 

イタリア 

ISO8859-15 

イタリア語 (イタリア、ISO8859-15 - Euro) 

it_IT.UTF-8

イタリア語 

イタリア 

UTF-8 

イタリア語 (イタリア、Unicode 4.0) 

pt_PT.ISO8859-1

英語 

ポルトガル 

ISO8859-1 

ポルトガル語 (ポルトガル) 

pt_PT.ISO8859-15

英語 

ポルトガル 

ISO8859-15 

ポルトガル語 (ポルトガル、ISO8859-15 - Euro) 

表 3–12 西ヨーロッパのロケール

ロケール 

ユーザーインタフェース 

地域 

コードセット 

言語サポート 

en_GB.ISO8859-1

英語 

イギリス 

ISO8859-1 

英語 (イギリス) 

en_IE.ISO8859-1

英語 

アイルランド 

ISO8859-1 

英語 (アイルランド) 

fr_BE.ISO8859-1

フランス語 

ベルギーのワロン 

ISO8859-1 

フランス語 (ベルギーのワロン、Unicode 4.0) 

fr_BE.UTF-8

フランス語 

ベルギーのワロン 

UTF-8 

フランス語 (ベルギーのワロン、Unicode 4.0) 

fr_FR.ISO8859-1

フランス語 

フランス 

ISO8859-1 

フランス語 (フランス) 

fr_FR.UTF-8

フランス語 

フランス 

UTF-8 

フランス語 (フランス、Unicode 4.0) 

nl_BE.ISO8859-1

英語 

ベルギーのフラマン 

ISO8859-1 

ドイツ語 (ベルギーのフラマン) 

nl_NL.ISO8859-1

英語 

オランダ 

ISO8859-1 

ドイツ語 (オランダ) 

ロケールの複数キーの Compose キーシーケンス

Solaris ロケールの多く、とりわけヨーロッパや Unicode のロケールでは、いわゆる「デッドキーシーケンス」(Compose キーシーケンスともいう) を使ってさまざまな文字を入力できます。

Compose キーシーケンスは、キーボードのキー表面に示されていない発音記号などの文字を入力するときに使用します。

次の表に、Compose キーシーケンスのいくつかの例を示します。Compose キーシーケンスの詳細については、「英語/ヨーロッパ言語入力モード」を参照してください。

表 3–13 Compose キーで入力する発音記号の例

記号 

Compose キーとの組み合わせ

例 

Dieresis 

 

Compose A “ —> A とdiaeresis 

Caron 

Compose Z v —> Z とcaron 

Breve 

Compose G u —> G とbreve 

Ogonek 

Compose A a —> A とOgonek 

Cedilla 

Compose K , —> K とcedilla 

登録標識 

R O 

Compose R O —> 登録商標 

感嘆符の反転 

! ! 

Compose ! ! —> 感嘆符の反転 


注 –

ロケールのコードセットに対応する文字がない場合は、Compose キーシーケンスを使用できません。たとえば、ISO8859–1 コードセットには caron 付きの Z がないため、en_US.ISO8859–1 ロケールで caron 付きの Z を入力できません。


Solaris 環境でのキーボードサポート

特定地域向けのさまざまな配列のキーボードが SPARC プラットフォームおよび x86 プラットフォームでサポートされています。Solaris OS は、次の表に示す地域向けのキーボードをサポートします。

表 3–14 地域向けキーボードのサポート

領域 

国 

Sun キーボード (Type 4/5/5c) 

Sun キーボード (Type 6) 

PC キーボード 

アジア 

日本 

 

韓国 

 

台湾 

ヨーロッパ 

ベルギー 

 

チェコ共和国 

 

 

デンマーク 

 

フィンランド 

 

 

 

フランス 

 

ドイツ 

 

イギリス 

 

ギリシャ 

 

 

ハンガリー 

 

 

イタリア 

 

ラトビア 

 

 

リトアニア 

 

 

オランダ 

 

ノルウェー 

 

ポーランド 

 

 

ポルトガル 

 

ロシア 

 

スペイン 

 

スウェーデン 

 

スイス (フランス語) 

 

スイス (ドイツ語) 

 

トルコ 

アメリカ 

カナダ (フランス語) 

 

ラテンアメリカ (スペイン語) 

 

 

 

米国 

中東 

アラビア語 

 

国際標準に準拠するキー配列を使用する中国などの地域では、米国向けのキー配列サポートに基づいてロケールの文字を入力します。基本的なキーボードマッピングはどちらも同じです。日本、トルコ、スイスなど一部の国では、複数の言語が使用されていたり、複数のキー配列が存在するため、複数のキーボードが使用されます。

Sun の Type 4、5、5c キーボードでは、Mini DIN 8 ピン接続に基づく Sun 入出力インタフェースが使用されます。Sun の Type 6 キーボードには、次の 2 種類のインタフェースがあります。

キーボードタイプは、Sun のキーボードの裏面に印刷されています。

PC キーボードのインタフェースには、PS/2 や USB など、さまざまなものがあります。

SPARC システムでのキーボードの変更

Sun のほとんどの Type 4、5、5c キーボードでは、DIP スイッチの設定によって Solaris システムのキー配列を変更できます。DIP スイッチの設定で配列を変更できるキーボードのタイプ、名称、対応する配列 ID は、/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルに記載されています。


注 –

Type 6 キーボードの裏面には DIP スイッチがないため、このタイプのキーボードの配列を変えることはできません。米国、 米国/UNIX、日本語キーボードなどの一部の Type 5 および 5c キーボードには、DIP スイッチの代わりにジャンパがあります。xmodmap(1) などのユーティリティは別として、SPARC プラットフォームおよび x86 プラットフォームでは、キーボードを変更するユーティリティやツールは提供されていません。


次の表に、Type 4、5、および 5c キーボードの配列 ID 値を示します (1 = スイッチ Up、0 = スイッチ Down)。

表 3–15 Type 4、5、5c キーボードの配列

DIP スイッチ 

キーボード (キーテーブルファイル) 

設定 (2 進数) 

米国 (US4.kt)

000000 

米国 (US4.kt)

000001 

ベルギー (FranceBelg4.kt)

000010 

カナダ (Canada4.kt)

000011 

デンマーク (Denmark4.kt)

000100 

ドイツ (Germany4.kt)

000101 

イタリア (Italy4.kt)

000110 

オランダ (Netherland4.kt)

000111 

ノルウェー (Norway4.kt)

001000 

ポルトガル (Portugal4.kt)

001001 

10 (0x0a) 

ラテンアメリカ/スペイン語 (SpainLatAm4.kt)

001010 

11 (ox0b) 

スウェーデン (SwedenFin4.kt)

001011 

12 (0x0c) 

スイス/フランス語 (Switzer_Fr4.kt)

001100 

13 (0x0d) 

スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge4.kt)

001101 

14 (0x0e) 

イギリス (UK4.kt)

001110 

16 (0x10) 

韓国 (Korea4.kt)

010000 

17 (0x11) 

台湾 (Taiwan4.kt)

010001 

23 

ロシア語 

100001 

33 (0x21) 

米国 (US5.kt)

100111 

34 (0x22) 

米国./UNIX (US_UNIX5.kt)

100010 

35 (0x23) 

フランス (France5.kt)

100011 

36 (0x24) 

デンマーク (Denmark5.kt)

100100 

37 (0x25) 

ドイツ (Germany5.kt)

100101 

38 (0x26) 

イタリア (Italy5.kt)

100110 

39 (0x27) 

オランダ (Netherland5.kt)

100111 

40 (0x28) 

ノルウェー (Norway5.kt)

101000 

41 (0x29) 

ポルトガル (Portugal5.kt)

101001 

42 (0x2a) 

スペイン (Spain5.kt)

101010 

43 (0x2b) 

スウェーデン (Sweden5.kt)

101011 

44 (0x2c) 

スイス/フランス語 (Switzer_Fr5.kt)

101101 

45 (0x2d) 

スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge5.kt)

101110 

46 (0x2e) 

イギリス (UK5.kt)

101111 

47 (0x2f) 

韓国 (Korea5.kt)

101111 

48 (0x30) 

台湾 (Taiwan5.kt)

110000 

49 (0x31) 

日本 (Japan5.kt)

110001 

50 (0x32), 63 (0x3f) 

カナダ/フランス語 (Canada_Fr5.kt)

110010 

51 0(x33) 

ハンガリー (Hungary5.kt)

110011 

52 (0x34 

ポーランド (Poland5.kt)

110100 

53 (0x35) 

チェコ (Czech5.kt)

110101 

54 (0x36) 

ロシア (Russia5.kt)

110110 

55 (0x37) 

ラトビア (Latvia5.kt)

110111 

56 (0x38), 62 (0x3e) 

トルコ-Q5 (TurkeyQ5.kt)

111000 

57 (0x39) 

ギリシャ (Greece5.kt)

111001 

58 (0x3a) 

アラブ (Arabic5.kt)

111011 

59 (0x3b) 

リトアニア (Lithuania5.kt)

111010 

60 (0x3c) 

ベルギー (Belgian5.kt)

111100 

62 (0x3e) 

カナダ/フランス語 (Canada_Fr5_TBITS5.kt)

111111 

 

フランス語系カナダ 

 

 

ポーランド語プログラマ 

 

 

エストニア語 

 

4 が付いたキーテーブルファイル名は Type 4 キーボードを、5 が付いたキーテーブルファイル名は Type 5 キーボードをそれぞれ表します。

キー配列のチェコ配列への変更方法
  1. この表または /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.mp ファイルで正しい DIP スイッチ ID (配列 ID) を確認します。keytable.mp ファイルの配列 ID 値は 10 進数で表されています。

    チェコの場合、配列 ID は 10 進数の 53 です (16 進数では 0x35)。

  2. 配列 ID を 2 進数に変換するか、上の表の設定値を使用します。この変換には、dtcalc(1) などの計算ユーティリティが使用できます。

    チェコキーボードの場合、2 進数の値は 110101 です。

  3. システムをシャットダウンし、電源を切ります。

  4. キーボード裏面の DIP スイッチの設定を手順 2 の 2 進数に変更します。

    左側が最初の DIP スイッチです。1 の場合はスイッチを Up に、0 の場合はスイッチを Down にします。

    したがって、チェコキーボードの 2 進数 110101 はUp Up Down Up Down Up になります。

  5. 電源を入れ、システムを起動します。


    注 –

    Type 4 キーボードとは異なり、Type 5、5c キーボードには、DIP スイッチが 5 つしかありません。Type 5、5c キーボードの場合は、2 進数の最初の桁を無視してください。たとえば、チェコ Type 5c キーボードの場合は後ろの 5 桁 (10101) だけを使用するため、DIP スイッチの設定は Up Down Up Down Up になります。


Intel システムでのキーボードの変更

Intel アーキテクチャの場合、インストール時の kdmconfig(1M) の箇所でキーボードを選択します。インストール後にその設定を変更するには、GUI デスクトップ環境を終了してコマンド行モードにします。スーパーユーザーとして kdmconfig を実行します。説明に従って、必要なキー配列を選択します。

キーボードの配列

次の図にアラビア語キーボードを示します。

図 3–1 アラビア語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にベルギー向けキーボードを示します。

図 3–2 ベルギー向けキーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にキリル文字キーボードを示します。

図 3–3 キリル文字 (ロシア語) キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にデンマーク語キーボードを示します。

図 3–4 デンマーク語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にフィンランド語キーボードを示します。

図 3–5 フィンランド語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にフランス語キーボードを示します。

図 3–6 フランス語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にドイツ語キーボードを示します。

図 3–7 ドイツ語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にイタリア語キーボードを示します。

図 3–8 イタリア語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図に日本語キーボードを示します。

図 3–9 日本語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図に韓国語キーボードを示します。

図 3–10 韓国語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にオランダ (オランダ語) キーボードを示します。

図 3–11 オランダ (オランダ語) キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にノルウェー語キーボードを示します。

図 3–12 ノルウェー語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にポルトガル語キーボードを示します。

図 3–13 ポルトガル語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にスペイン語キーボードを示します。

図 3–14 スペイン語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にスウェーデン語キーボードを示します。

図 3–15 スウェーデン語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次に図にスイス (フランス語) キーボードを示します。

図 3–16 スイス (フランス語) キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次に図にスイス (ドイツ語) キーボードを示します。

図 3–17 スイス (ドイツ語) キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次に図に繁体字中国語キーボードを示します。

図 3–18 繁体字中国語キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にトルコ語 F キーボードを示します。

図 3–19 トルコ語 F キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にトルコ語 Q キーボードを示します。

図 3–20 トルコ語 Q キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図にイギリス向けキーボードを示します。

図 3–21 イギリス向けキーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図に米国向けキーボードを示します。

図 3–22 米国向けキーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

次の図に米国/UNIXキーボードを示します。

図 3–23 米国/UNIX キーボード

この図については、前の本文中で説明しています。

新しい Solaris キーボードのソフトウェアサポート

このリリースでは、次の追加キーボードのためのソフトウェアサポートがあります。

ロシア、カナダ、エストニア、およびポーランドのユーザーは、ソフトウェアによって標準の米国向けキー配列を変更してそれぞれの言語の要件に合わせます。現在、追加キーボードタイプ用のハードウェアはありません。新しいキーボードソフトウェアを利用するには、この節に示す手順に従ってください。

エストニア語 Type 6 USB キーボードサポートの使用法

  1. /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルの US6.kt のエントリを Estonia6.kt に変更します。

    変更後のエントリは次のようになります。


    6               0       Estonia6.kt
    

  2. /usr/openwin/share/lib/locale/iso_8859_15/Compose ファイルに次のエントリのいずれかを追加します。

    変更後のエントリは次のようになります。


    <scaron>     : "/xa8"   scaron
    <scaron>     : "/xa6"   scaron
    <scaron>     : "/270"   scaron
    <scaron>     : "/264"   scaron
    

  3. システムを再起動して変更を適用します。

フランス語系カナダ Type 6 USB キーボードサポートの使用法

  1. /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルの US6.kt のエントリを Canada6.kt に変更します。

    変更後のエントリは次のようになります。


    6               0       Canada6.kt
    

  2. システムを再起動して変更を適用します。

ポーランド語プログラマ Type 5 キーボードサポートの使用法

  1. /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルの Poland5.kt のエントリを Poland5_pr.kt に変更します。

    変更後のエントリは次のようになります。


    6               0       Poland5_pr.kt
    

  2. システムを再起動して変更を適用します。