国際化対応言語環境の利用ガイド

Solaris 国際化のアーキテクチャについて

Solaris の最新リリースには、UTF-8 ロケールに対する Unicode 4.0 サポート、拡張キーボードサポート、mp 印刷フィルタの改良などの多数の新機能が含まれます。

Solaris 国際化アーキテクチャは、全世界におけるアプリケーションや言語サービスの開発、導入、および管理を容易にします。1 つの多言語対応製品によって 39 の異なる言語と 162 のロケールがサポートされます。さらに、タイ語やヒンディー語のスクリプトに必要な複雑なテキストレイアウトに対するサポートも行われます。アラビア語、ヘブライ語などに対する双方向テキスト機能もサポートされています。

多数の Solaris ロケールに対して、入力方式、文字セット、コードセット変換、およびその他の言語関連機能がサポートされています。標準 API に従うことによって、アプリケーションを複数の言語環境に導入できます。言語属性のカスタマイズ、コンバータテーブルの変更、新しい入力方式エディタの Solaris 環境への追加も可能です。

2000 年秋、Solaris X グローバル化フレームワークのソースコードがオープンソースコミュニティにリリースされました。このリリースに基づいて、共通の参照実装に従うことによって、グローバルアプリケーションの互換性および相互運用性を強化できます。グローバル化のためにコードセットを独立させたため、自国語と Unicode ロケールのどちらでも運用が可能です。Solaris フレームワークには、プラットフォームを越えた拡張性があります。豊富なデータコンバータにより、さまざまなエンコーディングやサン以外のプラットフォームにおける相互運用性が実現されます。

さらに Solaris プラットフォームでは、多国籍企業がサーバーの管理を世界レベルで運用できます。他社のプラットフォームとは異なり、Solaris プラットフォームでは、サービスベースのアプローチを使って言語サービスを管理します。サーバー管理者は、世界的なネットワークからリモートで言語サービスを有効にすることができます。クライアントシステムが何であるかは関係ありません。クライアントから独立したこのアプローチでは、クライアントアプリケーションを変更せずにシステムをアップグレードできます。たとえば、パリのインターネットカフェから送信されたアラビア語の電子メールを読むために、ローカルのクライアントアプリケーションを変更する必要がありません。