Java Desktop System Configuration Manager Release 1.1 開発者ガイド

第 1 章 Configuration Manager の概要

この章では、JavaTM Desktop System Configuration Manager リリース 1.1 の概要を述べ、Configuration Manager のテンプレートを作成するのに必要な概念について説明します。

新しいアプリケーションを Configuration Manager に導入するには、まずテンプレートを作成する必要があります。また、それらのテンプレートを Configuration Manager に登録する必要があります。「テンプレート」とは、新しい設定オプションをどこに保存して、どのように表示するかの情報を格納するファイルです。Configuration Manager はこれらのテンプレートを使用して、設定ポリシーに関して必要な情報をすべて取り込みます。

概要

Configuration Manager は、JavaTM Desktop System の設定を一元管理するために必要な基盤を提供します。現在、Configuration Manager はクライアント側とサーバー側の次のコンポーネントで構成されています。

図 1–1 クライアント側とサーバー側のコンポーネント

クライアント側とサーバー側のコンポーネント

設定の伝播

ポリシーはすべて、LDAP サーバー (7) のような中央リポジトリに格納されます。「ポリシー」とは、意味的に一貫した設定オプションのグループを指します。LDAP サーバーからポリシーデータを取り出したり、データをローカルでキャッシュする (2) のは、各クライアントマシンで実行している Configuration Agent (3) の役目です。Configuration Agent は LDAP サーバーの変更を定期的にチェックし、必要に応じてキャッシュを更新します。さらに、Configuration Agent は関係しているアプリケーションのすべてに通知を送信します。 StarSuiteMozillaEvolutionGNOME などのデスクトップアプリケーションは、対応するアダプタ (1) を使用してポリシーを読み取ります。これらのアダプタは、キャッシュや Configuration Agent との必要な通信をカプセル化します。

設定の管理

Configuration Manager (5) は、組織、グループ、ユーザーなど、組織のさまざまな階層レベルの設定オプションを Web ブラウザを使って表示、定義、実行できる Web ベースの管理ツールです。Configuration Manager は Sun Web Console (4) の一部です。Sun Web Console は Web ベースの共通グラフィカルユーザーインタフェース (GUI)、シングルサインオン認証など、Sun の管理ツールのすべてに必要な基盤を提供します。Configuration Manager は、設定リポジトリ内の設定オプションの確認、定義、実行と、それらの設定オプションを表示するための GUI の提供に テンプレート (6) を使用します。