Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

デバイスを置き換えられるかどうかを確認する

デバイスを置き換えるには、プールが ONLINE 状態である必要があります。デバイスは冗長構成の一部であるか、健全 (ONLINE 状態) である必要があります。デバイスが冗長構成の一部である場合は、正常なデータを取得するための十分な複製が存在している必要があります。4 方向ミラーの 2 台のディスク に障害が発生している場合は、健全な複製を入手できるので、どちらのディスクも置き換えることができます。ただし、4 方向 RAID-Z (raidz1) 仮想デバイス内の 2 つのディスクで障害が発生した場合は、データを入手するために必要な複製がないため、どちらのディスクも置き換えることができません。デバイスが損傷していてもオンラインである場合には、プールの状態が FAULTED でない限り、デバイスを置き換えることができます。ただし、損傷を受けたデバイス上の壊れたデータは、正常なデータが格納されている複製が必要な数だけ存在しない場合には、新しいデバイスにコピーされます。

次の構成で、c1t1d0 ディスクは置き換えることができます。プール内のすべてのデータは正常な複製 c1t0d0 からコピーされます。


    mirror            DEGRADED
    c1t0d0             ONLINE
    c1t1d0             FAULTED

c1t0d0 ディスクも置き換えることができますが、正常な複製を入手できないため、データの自己修復は行われません。

次の構成では、障害が発生したどのディスクも置き換えることができません。プール自体に障害が発生しているため、ONLINE 状態のディスクも置き換えることができません。


    raidz              FAULTED
    c1t0d0             ONLINE
    c2t0d0             FAULTED
    c3t0d0             FAULTED
    c4t0d0             ONLINE

次の構成の最上位レベルのディスクは、どちらも置き換えることができます。ただし、ディスクに不正なデータが存在する場合は、それらが新しいディスクにコピーされます。


c1t0d0         ONLINE
c1t1d0         ONLINE

どちらかのディスクで障害が発生している場合は、プール自体に障害が発生していることになるため、置き換えを実行できません。