Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

ZFS ストレージプールにおけるキャッシュデバイスの使用

Solaris 10 10/09 リリース: このリリースでは、プールを作成するとき、ストレージプールデータをキャッシュするために使用されるキャッシュデバイスを指定することができます。

キャッシュデバイスにより、メインメモリーとディスクの間にキャッシュ層が追加されます。キャッシュデバイスを使用すると、ほぼ静的なコンテンツをランダムに読み込む作業負荷のパフォーマンスが大幅に向上します。

プールの作成時に 1 つ以上のキャッシュデバイスを指定できます。次に例を示します。


# zpool create pool mirror c0t2d0 c0t4d0 cache c0t0d0
# zpool status pool
  pool: pool
 state: ONLINE
 scrub: none requested
config:

        NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
        pool        ONLINE       0     0     0
          mirror    ONLINE       0     0     0
            c0t2d0  ONLINE       0     0     0
            c0t4d0  ONLINE       0     0     0
        cache
          c0t0d0    ONLINE       0     0     0

errors: No known data errors

キャッシュデバイスを追加すると、そのキャッシュデバイスにメインメモリーの内容が徐々に書き込まれていきます。キャッシュデバイスのサイズによっては、デバイスがいっぱいになるまでに 1 時間以上かかる場合もあります。zpool iostat コマンドを次のように使用して、容量と読み込みを監視できます。


# zpool iostat -v pool 5

プールの作成後に、プールに対してキャッシュデバイスの追加や削除を行うことができます。

詳細は、「キャッシュデバイスを使用して ZFS ストレージプールを作成する」および例 4–4 を参照してください。