Solaris 10 6/06 インストールガイド (ネットワークインストール)

Proceduresysidcfg 構成ファイルを作成する方法

  1. テキストエディタで、sysidcfg という名前のファイルを作成します。

  2. 必要な sysidcfg のキーワードを入力します。

  3. sysidcfg ファイルを保存します。


    注 –

    複数の sysidcfg ファイルを作成する場合は、それぞれのファイルを別々のディレクトリまたは別々のフロッピーディスクに保存する必要があります。


  4. クライアントから次のファイルシステムまたはディレクトリを介して sysidcfg ファイルにアクセスできるようにします。

    • 共有 NFS ファイルシステム。ネットワークからインストールできるようにシステムを設定するには、add_install_client(1M)-p オプションを指定します。

    • UFS フロッピーディスクまたは PCFS フロッピーディスクのルート(/) ディレクトリ。


例 6–10 SPARC: sysidcfg ファイル

SPARC ベースのシステムで使用される sysidcfg ファイルの例を次に示します。このシステムのホスト名、IP アドレス、およびネットマスクは、ネームサービスを編集することにより、すでに事前設定されています。このファイルにはすべてのシステム構成情報が事前設定されているので、カスタム JumpStart プロファイルを使ってカスタム JumpStart インストールを実行できます。

system_locale=en_US
timezone=US/Central
terminal=sun-cmd
timeserver=localhost
name_service=NIS {domain_name=marquee.central.example.com
                  name_server=nmsvr2(172.31.112.3)}
root_password=m4QPOWNY
network_interface=hme0 {hostname=host1 
                       default_route=172.31.88.1 
                       ip_address=172.31.88.210 
                       netmask=255.255.0.0 
                       protocol_ipv6=no}
security_policy=kerberos {default_realm=example.COM 
                          admin_server=krbadmin.example.COM 
                          kdc=kdc1.example.COM, 
                          kdc2.example.COM}


例 6–11 x86: sysidcfg ファイル

一連の x86 システムで、キーボード、グラフィックスカード、ポインティングデバイスがすべて同じ場合の sysidcfg ファイルの例を次に示します。これらのデバイス情報 (keyboarddisplaypointer) は、kdmconfig(1M) -d コマンドを実行して取得したものです。次に示す sysidcfg ファイル例を使用した場合、言語 (system_locale) を選択するためのプロンプトがインストール前に表示されます。

keyboard=ATKBD {layout=US-English}
display=ati {size=15-inch}
pointer=MS-S
timezone=US/Central
timeserver=timehost1
terminal=ibm-pc
name_service=NIS {domain_name=marquee.central.example.com
                  name_server=nmsvr2(172.25.112.3)}
root_password=URFUni9


例 6–12 複数のインタフェースを構成する場合の sysidcfg ファイル

次の例に挙げる sysidcfg ファイルには、eri0 および eri1 ネットワークインタフェースの構成情報が指定されています。eri0 インタフェースは 1 次ネットワークインタフェースとして構成され、eri1 は 2 次ネットワークインタフェースとして構成されます。

timezone=US/Pacific
system_locale=C
terminal=xterms
timeserver=localhost
network_interface=eri0 {primary
                        hostname=host1
                        ip_address=192.168.2.7
                        netmask=255.255.255.0
                        protocol_ipv6=no
                        default_route=192.168.2.1}

network_interface=eri1 {hostname=host1-b
                        ip_address=192.168.3.8
                        netmask=255.255.255.0
                        protocol_ipv6=no
                        default_route=NONE}
root_password=JE2C35JGZi4B2
security_policy=none
name_service=NIS {domain_name=domain.example.com
                  name_server=nis-server(192.168.2.200)}

インストールの続行

sysidcfg ファイルを使ってネットワーク経由のインストールを行うには、インストールサーバーを設定し、システムをインストールクライアントとして追加する必要があります。詳細は、第 7 章「ネットワークインストールの準備 (概要)」を参照してください。

sysidcfg ファイルを使って WAN ブートインストールを行うには、追加の作業を行う必要があります。詳細は、第 11 章「WAN ブート (概要)」を参照してください。

sysidcfg ファイルを使ってカスタム JumpStart インストールを行うには、プロファイルと rules.ok ファイルを作成する必要があります。詳細については、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』の第 5 章「カスタム JumpStart (概要)」を参照してください。

参照

sysidcfg ファイルの詳細は、sysidcfg(4) のマニュアルページを参照してください。