Solaris 10 IBM BladeCenter サーバーインストールガイド

プロファイルのテスト

プロファイルを作成したあと、pfinstall コマンドを使用してプロファイルをテストします。システムのインストールまたはアップグレードを行う前にプロファイルをテストしてください。プロファイルのテストは、ディスク容量を再配置するアップグレードプロファイルを作成する場合、特に有用です。

pfinstall から生成されるインストール出力を調べて、意図したとおりにプロファイルが動作するかを確認します。たとえば、実際にシステムでインストールを行う前に、そのシステムが Solaris ソフトウェアの新しいリリースをインストールするための十分なディスク容量を持っているかどうかをプロファイルを使って調べます。

pfinstall コマンドを利用すると、次の要素に対してプロファイルをテストできます。

Procedureプロファイルをテストする方法

  1. プロファイルをテストするシステムを決めます。

  2. Solaris 10 1/06 ソフトウェア以降を実行しているシステムの、最初のインストールプロファイルをテストします。

  3. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  4. 一時的なマウントポイントを作成します。


    # mkdir /tmp/mnt
    
  5. テストするプロファイル (1 つ以上) が入ったディレクトリをマウントします。適用する指示を入力します。

    • ネットワーク上のシステムにリモート NFS ファイルシステムをマウントするには、次のように入力します。


      # mount -F nfs server-name:path /tmp/mnt
      
    • PCFS フォーマットのフロッピーディスクをマウントするには、次のように入力します。


      mount -F pcfs /dev/diskette /tmp/mnt
      
  6. 特定のシステムメモリーサイズでプロファイルをテストするには、SYS_MEMSIZE にそのメモリーサイズを M バイト単位で指定します。


    # SYS_MEMSIZE=memory-size
    # export SYS_MEMSIZE
    
  7. 手順 4 でディレクトリをマウントしたかどうかに応じて、次のいずれかを実行します。

    • 手順 4 でディレクトリをマウントした場合は、そのディレクトリに移動します。


      # cd /tmp/mnt
      
    • 手順 4 でディレクトリをマウントしなかった場合は、プロファイルがあるディレクトリに移動します。このディレクトリは、通常は JumpStart ディレクトリです。


      # cd jumpstart-dir-path
      
  8. プロファイルをテストします。


    # /usr/sbin/install.d/pfinstall -D:-d disk-config-file -c path profile
    

    注意 – 注意 –

    pfinstall コマンドを使用するときは、-d オプションまたは -D オプションを指定する必要があります。いずれかを指定しないと、このコマンドは指定されたプロファイルを使用して Solaris ソフトウェアをインストールします。その結果、すべてのシステムデータが上書きされます。


    -D

    pfinstall は、現在のシステムのディスク構成を使用してプロファイルをテストします。

    -d disk-config-file

    pfinstall は、ディスク構成ファイル disk_config_file を使用してプロファイルをテストします。pfinstall が動作しているディレクトリに disk-config-file が置かれていない場合は、パスを指定する必要があります。


    注 –

    アップグレードプロファイル install_type upgrade-d disk-config-file オプションを使用することはできません。常に、システムのディスク構成に対してアップグレードプロファイルをテストする必要があります。つまり、-D オプションを使用する必要があります。


    -c path

    Solaris ソフトウェアイメージへのパス。たとえば、Solaris ボリュームマネージャーを使って該当するプラットフォーム用の Solaris SOFTWARE - 1 CD をマウントする場合は、このオプションを使用します。

    該当するプラットフォーム用の Solaris 10 1/06 DVD または Solaris 10 1/06 SOFTWARE - 1 CD イメージ以降からブートした場合、-c オプションを指定する必要はありません。DVD または CD イメージは、ブート処理の一環として /cdrom 上にマウントされます。

    profile

    テストするプロファイル名。profilepfinstall が実行されているディレクトリにない場合は、パスを指定する必要があります。

プロファイルテストの例

次の例は、pfinstall を使用して basic_prof というプロファイルをテストする方法を示しています。このプロファイルのテストは、Solaris ソフトウェアがインストールされているシステムのディスク構成に対して行われます。basic_prof プロファイルは /jumpstart ディレクトリにあり、Solaris ボリュームマネージャーが使用されているため Solaris 10 1/06 SOFTWARE - 1 CD (x86 版) イメージへのパスが指定されています。


例 1–9 Solaris 10 1/06 システムを使用したプロファイルのテスト


# cd /jumpstart
# /usr/sbin/install.d/pfinstall -D -c /cdrom/path-name basic_prof

次の例で、pfinstall を使用して Solaris 10 1/06 システムの basic_prof という名前のプロファイルをテストする方法を示します。このテストは、535_test ディスク構成ファイルに対して行われます。このテストでは、システムメモリーが 64M バイトあることを確認します。この例では、/export/install ディレクトリにある Solaris 10 1/06 SOFTWARE - 1 CD (x86 版) イメージを使用します。


例 1–10 ディスク構成ファイルによるプロファイルテスト


# SYS_MEMSIZE=64
# export SYS_MEMSIZE
# /usr/sbin/install.d/pfinstall -d 535_test -c /export/install basic_prof