インストールサーバーには、Solaris ソフトウェアをネットワークからシステムにインストールするために必要なインストールイメージが含まれています。Solaris ソフトウェアをネットワークからインストールするためには、インストールサーバーを作成する必要があります。必ずしも個別のブートサーバーを設定する必要はありません。個別のブートサーバーを設定する必要があるかどうかを判断するには、次のガイドラインを参照してください。
DHCP を使用してインストールパラメータを設定する場合や、インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上に存在する場合は、個別のブートサーバーは不要です。DHCP クライアントの構成方法については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の第 16 章「DHCP クライアントの構成と管理」を参照してください。
インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、サブネットごとに個別のブートサーバーを作成する必要があります。サブネットごとにインストールサーバーを作成することもできます。ただし、インストールサーバーはより多くのディスク容量を必要とします。
この手順では、システム上で Solaris ボリュームマネージャーが実行されているものと仮定しています。Solaris ボリュームマネージャーを使用せずにリムーバブルメディアを管理する方法については、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』を参照してください。
インストールサーバーにするシステムで、スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
このシステムには CD-ROM ドライブが必要です。さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。
システムのドライブに Solaris インストール CD を挿入します。
CD イメージ用のディレクトリを作成します。
# mkdir -p install-dir-path |
install-dir-path – CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。
マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_10/Tools |
cdrom0 は、Solaris OS CD メディアを入れるドライブへのパスです。
ドライブ内のイメージをインストールサーバーのハードディスクにコピーします。
# ./setup_install_server install-dir-path |
setup_install_server コマンドは、Solaris SOFTWARE ディスクイメージを使用するのに十分なディスク容量があるかどうかを示します。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。
ほかのシステムがインストールサーバーをマウントできるように設定する必要があるかどうかを判断します。
インストールサーバーとインストールするシステムが同じサブネット上にある場合、あるいは、DHCP を使用している場合は、ブートサーバーを作成する必要はありません。手順 7 に進みます。
インストールサーバーがインストールするシステムと同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、次の手順を実行してください。
ルート (/) ディレクトリに移動します。
# cd / |
Solaris SOFTWARE - 1 CD を取り出します。
Solaris SOFTWARE - 2 CD をシステムの CD-ROM ドライブに挿入します。
マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_10/Tools |
CD-ROM ドライブ内の CD をインストールサーバーのディスクにコピーします。
# ./add_to_install_server install-dir-path |
ルート (/) ディレクトリに移動します。
# cd / |
Solaris SOFTWARE - 2 CD を取り出します。
手順 9 から手順 13 までを、Solaris Software CD のインストールごとに繰り返します。
Solaris 10 Languages CD をシステムの CD-ROM ドライブに挿入します。
マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Tools |
CD-ROM ドライブ内の CD をインストールサーバーのディスクにコピーします。
# ./add_to_install_server install-dir-path |
ルート (/) ディレクトリに移動します。
# cd / |
ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。
インストールするシステムと同じサブネット上にインストールサーバーが存在しないか、あるいは DHCP を使用していない場合は、ブートサーバーを作成する必要があります。詳細については、『Solaris 10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の「CD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法」を参照してください。
DHCP を使用しているか、あるいはインストールするシステムと同じサブネット上にインストールサーバーが存在する場合は、ブートサーバーを作成する必要はありません。
インストールサーバーの設定が終わったら、ネットワークからインストールするクライアントシステムの追加を始めることができます。クライアントシステムの追加方法については、「add_install_client を実行してネットワークからインストールするシステムを追加する方法」を参照してください。
setup_install_server コマンドと add_to_install_server コマンドの詳細は、install_scripts(1M) のマニュアルページを参照してください。