IBM BladeCenter サーバーに Solaris 10 11/06 OS をインストールして使用する際に注意すべきバグと問題の一覧を、次に示します。
BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなど、Broadcom NetXtreme II ネットワークインタフェースカード (NIC) を搭載したシステムには、次のバグが該当します。
BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなど、PCI Express に対応したサーバーには、次のバグおよび問題が該当します。
「6474277: 一部の IBM BladeCenter サーバーで、キーボード入力の障害のために Solaris OS のインストールを完了できない」
「6477887: 一部の IBM BladeCenter サーバーで、不当な NMI エラーのために Solaris OS のインストールが失敗する」
「6505757: 一部の新しい PCI Express ハードウェアでは、デフォルトで PCI Express ソフトウェアサポートが有効ではない」
BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなど、ATI ES1000 515E チップセットを使用するシステムには、次のバグが該当します。
次のバグは、マルチプロセッサ拡張ユニット (MPE) を備えた BladeCenter LS41 のように、4 つ以上の NetXtreme II ギガビット Ethernet インタフェースが搭載されたシステムに該当します。
これらのバグの中には、カスタムインストールイメージの作成が必要になるものがあります。この回避方法についてのより詳しい情報は、以降に示すバグの個別の説明と、第 3 章「IBM BladeCenter サーバーにおけるインストールの問題のトラブルシューティング (作業)」に記載されています。
説明: このバグは、IBM BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなどの、Broadcom NetXtreme II NIC を利用するシステムに該当します。このドライバのサポートは、Broadcom から直接入手できます。
回避方法: Solaris OS 用 Broadcom bnx ドライバの最新版をダウンロードしてインストールします。
Broadcom bnx ドライバのダウンロード方法については、Broadcom Web サイト (http://ja.broadcom.com/support/ethernet_nic/downloaddrivers.php) を参照してください。
説明: IBM BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなどの、PCI Express 機能を備えたシステムがこのバグの影響を受けます。Solaris の PCI サポートに問題があるため、USB 割り込みが正しく処理されません。特に、これらのシステムの USB ホストコントローラは、デフォルトではメモリーマップ PCI 構成空間 (MCFG) アクセスをサポートしません。この結果、インストールの段階でキーボード入力が機能を停止して、インストールが失敗します。
回避方法: Solaris 10 11/06 リリースをインストールする前に、新しいインストールイメージを作成する必要があります。このインストールイメージにはパッチ 125034 を含める必要があり、このパッチはさらに 123840-04 と 118855-36 の 2 つのパッチのインストールを必要とします。手順については、「IBM BladeCenter LS21、LS41、および HS21 サーバーへの Solaris 10 11/06 のインストールのトラブルシューティング」を参照してください。
あるいは、Solaris 10 8/07 OS 以降をインストールします。
この問題は、6474277 で説明した問題と関連があります。
説明: Xsun -probe コマンドは、Solaris OS のインストール中に PCI バスを列挙するとき、使用できる可能性のあるすべての PCI デバイスと機能の PCI 構成空間を読み取ります。一部の BladeCenter ハードウェアは、機能 0 と 2 だけをサポートします。機能 1 へのアクセスが行われると、マスク不可割り込み (NMI) が発生し、管理プロセッサにより BladeCenter サーバーのリブートが実行されます。
この問題は、BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなどの PCI Express 対応のハードウェアで発生します。
回避方法: Solaris 10 11/06 リリースをインストールする前に、新しいインストールイメージを作成する必要があります。このインストールイメージにはパッチ 125034 を含める必要があり、このパッチはさらに 123840-04 と 118855-36 の 2 つのパッチのインストールを必要とします。手順については、「IBM BladeCenter LS21、LS41、および HS21 サーバーへの Solaris 10 11/06 のインストールのトラブルシューティング」を参照してください。
あるいは、Solaris 10 8/07 OS 以降をインストールします。
説明: これは、ATI ES1000 ビデオコントローラを使用するシステムに固有の問題です。サーバーのコンソールにはグラフィカルログイン画面が表示されますが、管理モジュール (MM) の遠隔制御機能を使用してサーバーへのアクセスを試みると、グラフィカルログイン画面が表示されません。
次のメッセージが表示されます。
No video available
回避方法: パッチ 125720 の最新バージョンをダウンロードしてインストールするか、Solaris 10 8/07 OS 以降をインストールします。
説明: Broadcom bnx ドライバの Version 3.0.0 は、Solaris bge ドライバと競合します。この競合は、Version 3.0.0 より前のドライババージョンでも発生します。
bnx ドライバが Broadcom NetXtreme II ギガビット Ethernet インタフェースのサポートを提供するのに対し、bge ドライバは Broadcom NetXtreme I ギガビット Ethernet インタフェースのサポートを提供します。存在する NetXtreme II インタフェースが 2 つだけである場合には、bnx ドライバで何の問題も発生しません。ところが、マルチプロセッサ拡張ユニット (MPE) が接続された BladeCenter LS41 サーバーのように、1 つのシステム上に 4 つ以上のインタフェースが存在していると、システムパニックのかたちで障害が発生します。
回避方法: Solaris OS 用 Broadcom bnx ドライバの最新版をダウンロードしてインストールします。
詳細手順については、「IBM BladeCenter LS21、LS41、および HS21 サーバーへの Solaris 10 11/06 のインストールのトラブルシューティング」を参照してください。
説明: BladeCenter LS21、LS41、HS21 サーバーなどの一部の IBM BladeCenter サーバーは、デフォルトではメモリーマップ PCI 構成空間 (MCFG) をサポートしていません。これらのシステムでは、何らかの回避方法を実行しない限り Solaris PCI Express ソフトウェアは動作しません。
回避方法: Solaris 10 11/06 OS 以降のリリースをインストールするには、まずシステム BIOS を更新する必要があります。
システム BIOS を更新するには、次の手順に従います。
システムをリブートします。
システムのリブート時に F1 を押して、システム BIOS にアクセスします。
MCFG を有効にするには、「Advanced Setup」->「PCI Bus Control」->「PCI Enhanced Configuration Access」の順に選択します。
右矢印キーまたは左矢印キーを使って、「PCI Enhanced Configuration Access」を「Enabled」に設定します。