Oracle Solaris Trusted Extensions ユーザーズガイド

Procedureラベル間でデータを移動する

Solaris システムの場合と同様に、Trusted Extensions でもウィンドウ間でデータを移動できます。ただし、データは同じラベルである必要があります。ラベルの異なるウィンドウ間で情報を転送するときは、その情報の機密度を昇格または降格することになります。

始める前に

サイトのセキュリティーポリシーでこのような転送が許可され、含まれるゾーンでラベルの付け直しが許可されている必要があります。また、ユーザーはラベル間のデータ移動を承認されている必要があります。

したがって、管理者は次の手順を完了している必要があります。

マルチレベルセッションにログインしている必要があります。

  1. 両方のラベルでワークスペースを作成します。

    詳細は、「特定のラベルのワークスペースを追加する」を参照してください。

  2. 移動元ファイルのラベルを確認します。

    詳細は、「ファイルのラベルを判断する」を参照してください。

  3. ソース情報が表示されたウィンドウを、ターゲットラベルのワークスペースに移動します。

    詳細は、「ウィンドウを別のワークスペースに移動する」を参照してください。次の図は、同じワークスペースに配置されたラベルの異なる 2 つのエディタを示しています。

    図 3–13 1 つのワークスペース内のラベルの異なるアプリケーション

    図は、2 つのテキストエディタを 2 つの異なるラベルで 1 つのワークスペースに表示し、異なるラベルの 2 つのファイルマネージャーを示しています。

  4. 移動する情報を強調表示し、選択したものをターゲットウィンドウに貼り付けます。

    選択マネージャーの確認ダイアログボックスが表示されます。

    図 3–14 Trusted JDS の選択マネージャーの確認ダイアログボックス

    1 つのウィンドウから別のウィンドウに転送されるテキストのソース、ターゲット、トランザクション情報が表示された「選択マネージャー」というタイトルのウィンドウ

  5. 選択マネージャーの確認ダイアログボックスを確認します。

    このダイアログボックスには、次の情報が表示されます。

    • トランザクションの確認が必要な理由。

    • ソースファイルのラベルと所有者。

    • ターゲットファイルのラベルと所有者。

    • 転送用に選択されたデータの種類、ターゲットファイルの種類、およびデータのサイズ (バイト単位)。デフォルトでは、選択されたデータはテキスト形式で表示されます。

    • トランザクションを完了するための残り時間。時間の長さおよびタイマーの使用は、サイトの設定により異なります。

    図 3–15 Trusted CDE の選択マネージャーの確認ダイアログボックス

    1 つのウィンドウから別のウィンドウに転送されるテキストのソース、ターゲット、トランザクション情報が表示された「選択マネージャー」というタイトルのウィンドウ

  6. (省略可能) 「表示形式 (View As)」メニューで、ソース情報の表示方法を選択します。

    • データを 16 進形式で表示する場合は、16 進数を選択します。

    • データをすべて非表示にする場合は、「なし (None)」を選択します。

      表示形式 (View As)」メニューの設定を変更すると、以降の転送データの表示に反映されます。判読不能なデータが含まれるファイルを選択した場合などは、「なし (None)」を選択してください。

  7. データのラベルを変更するかどうかを確定します。

    • トランザクションを中止するには「取り消し (Cancel)」をクリックします。

    • それ以外の場合は「了解 (OK)」をクリックします。