Oracle Solaris Trusted Extensions ユーザーズガイド

トラステッドストライプ

Trusted CDE では、すべての Trusted Extensions セッションで、トラステッドストライプが画面最下部の予約領域に表示されます。Trusted JDS では、トラステッドストライプを画面の最上部に表示できます。

トラステッドストライプの目的は、正規の Trusted Extensions セッションにいることを視覚的に確認できるようにすることです。ユーザーとトラステッドコンピューティングベース (TCB) の対話中は、そのことがストライプに表示されます。また、現在のワークスペースおよび現在のウィンドウのラベルも表示します。 トラステッドストライプは、ほかのウィンドウやダイアログボックスが原因で位置が変わったり背面に隠れたりすることはありません。

Trusted CDE では、トラステッドストライプに次の 2 つの構成要素があります。

図 4–3 トラステッドストライプに表示された PUBLIC ウィンドウラベル

画面はトラステッドシンボルがなく、「PUBLIC」というワークスペースラベルが表示されたトラステッドストライプを示しています

Trusted JDS では、トラステッドストライプにさらに次の 2 つの構成要素があります。

図 4–4 Trusted JDS デスクトップのトラッテッドストライプ

図はトラステッドストライプを示しています。

トラステッドシンボル

TCB のいずれかの部分にアクセスすると、トラステッドストライプ領域の左側にトラステッドシンボルが必ず表示されます。構成によってラベルが非表示にされている場合、トラステッドシンボルはトラステッドストライプとともに表示されます。Trusted CDE では、トラステッドシンボルはフロントパネルの左側に表示されます。Trusted JDS では、トラステッドシンボルはトラステッドストライプの左側に表示されます。

図はトラステッドシンボルを示しています

トラステッドシンボルは、ポインタが置かれているウィンドウや画面領域が、セキュリティーに影響を与えるものでないときは表示されません。トラステッドシンボルは偽造できません。トラステッドシンボルが表示されている場合は、TCB と安全に対話していることを確認できます。


注意 – 注意 –

ワークスペースにトラステッドストライプが表示されていない場合は、セキュリティー管理者に連絡してください。システムに重大な問題が起きている可能性があります。

ログイン時および画面ロック時は、トラステッドストライプは表示されません。トラステッドストライプが表示されている場合は、ただちに管理者に連絡してください。


ウィンドウラベルインジケータ

「ウィンドウラベル」インジケータには、アクティブなウィンドウのラベルが表示されます。この表示は、マルチレベルセッションにおいて、同じワークスペース内にある異なるラベルのウィンドウを識別するのに役立ちます。また、インジケータは TCB と対話中であることも示します。たとえば、パスワードを変更するときは、「Trusted Path」という表示がトラステッドストライプに表示されます。

図 4–5 トラステッドストライプ内の Trusted Path 表示

画面は、トラステッドシンボルがなく、「Trusted Path」というラベルが表示されたトラステッドストライプを示しています