Solaris Trusted Extensions ラベルの管理

ユーザー認可範囲

ユーザー認可範囲」は、Trusted Extensions の使用時に、一般ユーザーがアクセスできる最大のラベルセットです。ユーザー認可範囲では、ADMIN_HIGH および ADMIN_LOW が常に除外されます。ユーザー認可範囲は、「システム認可範囲」を制約するすべての規則によってさらに制約されます。また、ACCREDITATION RANGE セクションの規則によってユーザー認可範囲を制約することもできます。図 1–5図 1–4 の例から続きます。図 1–5 は、ACCREDITATION RANGE セクションの 3 つの異なるタイプの規則と、そのユーザー認可範囲の結果を示します。矢印は特定の規則が許可する適格な形式のラベルを示します。

図 1–5 label_encodings ファイルの ACCREDITATION RANGE 部分

図については本文で説明します。

右側のボックスに示すように、ユーザー認可範囲は ADMIN_HIGH および ADMIN_LOW を除外します。TS 格付けの規則には、TS B を除くすべての TS の組み合わせが含まれます。ただし、図 1–4 に示すように TS BS B、および C BREQUIRED COMBINATIONS 規則 B A によって以前に無効にされているため、TS の組み合わせで許可されるのは、TS A BTS A、および TS のみです。S A BS 格付けの唯一の有効な組み合わせとして定義されているため、S B はやはり除外されます。C 格付けの規則に従えば、C A を除くすべての C の組み合わせが有効です。ただし、C B は以前に無効にされているので、C 格付けの許可される組み合わせは C A B および C のみです。