Solaris Trusted Extensions インストールと構成 (Solaris 10 11/06 および Solaris 10 8/07 リリース版)

Procedureネットワークインタフェースを既存のラベル付きゾーンに追加する

この手順で、ゾーン固有のネットワークインタフェースを既存のラベル付きゾーンに追加します。この構成は、各ゾーンがそれぞれ別の物理ネットワークに接続される環境に対応します。


注 –

大域ゾーンでは、非大域ゾーンアドレスが構成される各サブネットに対して IP アドレスを構成する必要があります。


始める前に

大域ゾーンでスーパーユーザーになります。「ゾーンのステータスを確認する」を正常に完了しておきます。

  1. 大域ゾーンで、追加のネットワークインタフェースの IP アドレスとホスト名を /etc/hosts ファイルに入力します。

    ホストの名前に -zone-name を追加するなど、標準的な命名規則を使用してください。


    ## /etc/hosts in global zone
    10.10.8.2   hostname-zone-name1
    10.10.8.3   hostname-global-name1
    10.10.9.2   hostname-zone-name2
    10.10.9.3   hostname-global-name2
    
  2. 各インタフェースのネットワークで、/etc/netmasks ファイルにエントリを追加します。


    ## /etc/netmasks in global zone
    10.10.8.0 255.255.255.0
    10.10.9.0 255.255.255.0

    詳細は、netmasks(4) のマニュアルページを参照してください。

  3. 大域ゾーンで、ゾーン固有の物理インタフェースを plumb します。

    1. すでに plumb されている物理インタフェースを特定します。


      # ifconfig -a
      
    2. 各インタフェースの大域ゾーンアドレスを構成します。


      # ifconfig interface-nameN1 plumb
      # ifconfig interface-nameN1 10.10.8.3 up
      # ifconfig interface-nameN2 plumb
      # ifconfig interface-nameN2 10.10.9.3 up
    3. 各大域ゾーンアドレスに対して hostname.interface-nameN ファイルを作成します。


      # /etc/hostname.interface-nameN1
      10.10.8.3
      # /etc/hostname.interface-nameN2
      10.10.9.3

    大域ゾーンアドレスは、システムが起動するとただちに構成されます。ゾーン固有のアドレスは、ゾーンの起動時に構成されます。

  4. それぞれのゾーン固有のネットワークインタフェースに、セキュリティーテンプレートを割り当てます。

    ネットワークへのゲートウェイにラベルが構成されていない場合は、admin_low セキュリティーテンプレートを割り当てます。ネットワークへのゲートウェイにラベルが付いている場合は、cipso セキュリティーテンプレートを割り当てます。

    各ネットワークのラベルを反映する、ホストタイプ cipso のセキュリティーテンプレートを作成できます。テンプレートの作成および割り当ての手順については、『Solaris Trusted Extensions 管理の手順』「トラステッドネットワークデータベースの構成 (作業マップ)」を参照してください。

  5. ゾーン固有のインタフェースに追加するすべてのラベル付きゾーンを停止します。


    # zoneadm -z zone-name halt
  6. Labeled Zone Manager を起動します。


    # /usr/sbin/txzonemgr
    
  7. ゾーン固有のインタフェースを追加させたい各ゾーンについては、次の操作を実行します。

    1. ゾーンを選択します。

    2. 「Add Network」を選択します。

    3. ネットワークインタフェースに名前を付けます。

    4. インタフェースの IP アドレスを入力します。

  8. 完了したすべてのゾーンの「Labeled Zone Manager」で、 「Zone Console」を選択します。

  9. 「Boot」を選択します。

  10. 「Zone Console」で、インターフェスが作成されていることを確認します。


    # ifconfig -a
    
  11. サブネットのゲートウェイへのルートがゾーンにあることを確認します。


    # netstat -rn
    
注意事項

ゾーン構成をデバッグするには、次を参照してください。